50代からのコーチング起業【50代がプロコーチを目指すメリットとデメリット】

最終更新日:2023年6月10日

―― 人生100年時代の到来で、セカンドキャリアとしてプロコーチを選ばれる方も多くなってきています。それと同時に、50代や60代から新しい仕事を始めることに、もう遅いんじゃないかとか、不安な気持ちを抱えている方も少なからずいらっしゃいます。

50代や60代の方がプロコーチを目指す時に、メリットとデメリットにはどんなものがあるでしょうか?

谷口:いいですね。ぜひプロコーチおすすめしますよ!なんだけど、50歳、60歳ってことですね。結論はおすすめしますなんですが、50歳で考えましょうか。

昔は、人生50年とか言ってました。昭和24年か26年かの、男性の平均寿命が51歳なんですね。ということは、うまくいってあと10年かなと。長生きしたら70歳まで生きれるかな、と考えると、(残りの人生は)20年ぐらいだったんです。

今100年時代になったじゃないですか。50歳って100歳の半分ですよね。そして、今は65歳で年金もらえますけど、そのうち75歳になりますね。その先はもっと後になるんですけど、そうすると僕たちの人生で働く時間は急激に増えてるのかな?まずこれが前提と思ってもらうとラクですね。

セカンドキャリアの働き方を考える

谷口:つまりセカンドキャリアっていうのが、セカンド、サードぐらいある。まだまだ50歳、人生半分ですよ、みたいに思ってもらうといいと思っていて、

その時にぜひ考えてほしいのは、会社員で50歳まで働いているとして、そこからまた就職しようと思って、60歳から働こうと思っても、今働き口ってあんまりないのかな?大変だと思うんですね。労働収入になっちゃうんですよ。

アルバイトみたいなものっていうとわかりやすいですね。何時間いくらで働いてみたいな。それってなんか、だんだんモチベーションも下がっちゃうんじゃないかなって僕は思うんです。

でも、50歳や60歳でコーチになるでしょ?すると、これって影響収入なんですね。

労働収入って「収入=単価×時間」なんです。1時間いくらで何時間働く。例えば、もうリタイアして、週の半分は庭いじりしたいなとか、ゴルフでもしたいなぁと。じゃあ3日働くか。そして一日5時間ぐらいがいいなぁとか思う。

わかりやすく、時給が1000円としましょうか。すると、1000円×5時間(1日当たり)。5000円×3日×4週=60000円となって、1か月6万円ってことですね。

でもコーチは影響収入です。影響って、「影響」とか「感謝」といういい方をするんだけど、「影響・感謝×人数」なんですね。この「影響×人数」で収入を得てる人ってわかるかな?

これ(「収入=単価×時間」)は労働収入だから、会社員とかアルバイトとかがわかりやすいんですけど、感謝をいっぱいたくさんの人からもらって収入を得てる人。影響とか貢献でもいい。

―― 芸能関係の方とか作家とかですか?

谷口:タレントさんとか漫画家さんとかスポーツ選手になりますよね。コーチはこちらに入れるんです。なので、すごく影響が多い、すごく感謝される人が何人かいればそれが収入になってくるんですね。こっちには入れると。

だからコーチをやるとセカンドキャリアの働き方が全く変わる。ちょっとそれを覚えてほしいんですけどね。

50代からコーチをするメリットとは?

谷口:ではメリットは何か。わかりやすくしましょう。20歳の人と50歳の人を比べようと思うんですけど、50歳の人と20歳の人、人脈って一緒ですか?

―― 違いますね。

谷口:経験って一緒ですか?

―― 全然違うと思います。

谷口:ノウハウ一緒ですか?

―― それも違います。

谷口:見識は?

―― 違います。

谷口:じゃあ、あとは腹の座り具合

―― 違います。

谷口:何か違うわけですよね。少なからず50年は生きてきたわけじゃないですか。ということは20歳や30歳、40歳の人と、これらが違うんですね。

人脈なんか全然違いますよね。それは最大のメリットです。なぜかというと、「影響×収入」っていうのは、コーチでいうと、コーチがするのはコーチングですよね。収入の話になっちゃうんですけどね。

どんなコーチングをしてもらうか、誰からコーチングをしてもらうかってある。劇薬のようなコーチングなのか、安心感があるコーチングなのかと、あの人からコーチをしてもらう、とかいう「誰」なのか。

最終的に事業がうまくいくのは、「誰から」なんですね。なぜかというと、これはファンができるってことだからです。

「誰から」といったときに、50歳や60歳の人って、ちょっと肝が据わっていて、いろんな経験をしているので懐が広くって、深くて、その人をコーチに雇うだけで何か安心できるとか、信頼できるとか、みたいな影響力ないですか?

それをプレゼンスっていうんです。プレゼンスとは存在感とか影響力という意味なんだけど、50歳の人や60歳の人は、このプレゼンスを持ってるんです。

なのでセカンドキャリアとしてコーチをしていく、もしくはコーチになるっていうのはすごくメリットだと思います。

さらに、労働収入ってありますね。50歳60歳から始めて、自分の労働力って強くなったり高まったりする?それとも下がったり弱くなったりする?

―― 労働の純粋な力は下がっていくと思います。

谷口:下がりますよね?だって年取るんだもん。でも影響とか存在はどうかと言ったら、50歳の人が60歳、70歳、80歳だったら高まりません?

―― そうですね。取り組み次第でいくらでも高まりそうですね。

谷口:なりますよね。だからどんどん味が出てくるんですよ。これも増えていくんです、どんどん。なので全然遅くないです。まだ半分あるから。

その代わり、80歳ぐらいまで働くつもりでいてもらった方がいいかもしれない。だって、労働じゃないんだもん。影響なんだから。

僕はよく言ってるんだけど、今インフラが整っているので、言葉が話せたら世界中の人コーチできますよね。今はZoomとかできたからね。

ということはどこにいてもコーチングができるし、やればやるほど味が出てくるし、経験を積むし、実績も積むし、懐が広くなるので、50歳からでも10年20年30年選手になれる。なのでそれは最大のメリットなんです。

50代からコーチをするデメリットとは?

谷口:ではデメリットは何か。デメリットは実際にあるんです。20代や30代の時に、独立起業しようとしたときの決意や覚悟と、50歳の時に独立しようとしたときの決意や覚悟って一緒かな?

―― 違いますね。やはり。

谷口:どっちの方がコミットする感じします?

―― 50代の方がコミットしないと怖いのでしょうか?

谷口:逆なんですよ。だって、50歳60歳になると、60歳だと下手すると子どもはもう独立してて養育費いらないし、家のローン終わってますからね。

ということは、この辺(30代)、30歳で独立起業ってヤバくないですか?今まで給料もらってたのが、自分で稼いで、あと20年子ども養って、ローン払わなきゃいけないって思ったら。

―― 守るものが多ければコミット力がいるってことですね。

谷口:そういうことなんです。なので、(50代は)いいものいっぱい持ってるんだけど、「まぁちょっとコーチでもやってみようかなぁ」とか、軽い気持ちになりがちなんです。負うものがなくなってくるとね。

でもそれだと、そこからやっぱりプロなので、だんだん通用しなくなってくる。背負ってるものがないんでコミットとかが低くなりがちだっていうのがデメリット。

あとね、変なプライドや見栄、エゴとかが邪魔するときがあるんですね。イメージわかります?ぼくも60歳なんだけど、うっとおしい爺さんっていないですか?

―― 何となくイメージはわきます(笑)

谷口:「お前なぁ、仕事とはなぁ・・・、」とか、「こうなんだよ。」みたいに。これ(プライド・見栄・エゴ)が働いちゃうんですね。そうなってくるとそれはデメリットです。

あと、60歳になると、謙虚になれないというか。だって、もし60歳から始めたら、新人じゃないですか。その時に、変な見栄やプライドがあると、新人なのに偽ったり繕ったり奢ったり。そういうのが出ると、そういう人にコーチしてもらいたくないですよね。

―― 確かに。

谷口:なのでこれは邪魔しそうです。この辺がデメリットになるかな。

上手くいってる人はすごく純粋で、60歳でも子どもみたいだったり、60歳からでも誰とでも対等に同等に関われるとか、でも懐が広いし、謙虚さや見識を持ってるし、いろんな人脈があるし、とかいうものがあるのは魅力的だと思う。

パット見、50、60だけど、無邪気で純粋で正直でピュアで、奢らず飾らずっていう人は、すごい魅力的だと思う。

―― 魅力的ですね。

谷口:なので、僕はおすすめします。ただ、「コーチ、なんかいいらしい。」とか、「コーチングでやってみようかなぁ。」ぐらいの状態だと、負うものないし、背負ってないし、そうするとうまくいかないかなと思う。

ですので、メリットは山のようにあります、ただデメリットもある、っていうのを知った上で、ぜひコーチの世界に入ってもらったら、コーチ業界はどんどん広がるんじゃないかなと思うので、おすすめしますね。

 

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