一般的な質問とマスターコーチの質問の違いとは?【効果的な質問を徹底解説】 #79

最終更新日:2022年6月14日

―― 今日は「効果的な質問」についてです。

「○○の質問」とか「質問力」というキーワードが注目されはじめて何年か経ちますが、一般的な書籍で重要性が説かれている「質問」と谷口コーチがプロコーチとして使われている「質問」はレベルが段違いに異なっていると思います。

マスターコーチの質問とアマチュアの質問は何が違うのでしょうか?

谷口:いいですね。これ話したら僕3日間ぐらいしゃべれるけど、それだと視聴者の人、寝る時間なくなっちゃうからね(笑)

要点だけいくつかご紹介しようと思うんですが、まず世の中には質問の種類がいくつかあるんですね。

いろんな本に書かれてるのは、プロのコーチがする質問と、日常で質問力を磨く、というところで分かれると思うんですが、それを分けているのが質問の種類に for me。英語で「for=~~のための」っていう for me とfor you にまず分かれるんです。

for me の質問をするか for you の質問をするか

谷口:for me というのは私のための質問、for you というのはあなたのための質問、に大きく分かれます。僕たちは日常でいっぱい質問しますよね?for me か for you、どっちの質問が多いと思いますか?

―― for me のような気がします。

谷口:そうそう。なぜかというと、僕たちは相手の持っている情報を知りたいんですね。なので仕事上の上司部下や、仕事上の質問ってほとんど for me です。

例えば仕事でクライアントさんと話す時、クライアントさんの考えとか、ニーズとか、条件を知りたくないですか?

―― はい、知りたいです。

谷口:知りたいから聞きますよね?「いつまでに必要なんですか?」とか、「それによってどんな効果を狙って、誰にどんなメッセージを届けたいんですか?」とかみたいに。これが for me です。

コーチングではどうかというと、コーチングは for you の質問をほとんどします。結局僕が知る必要はないわけです。

なぜかというと、僕が作るわけじゃないし、僕が目標に向かって行動するわけじゃないので。

クライアントさんがいろんな気づきやアイデアや情報が増えるために質問で手助けをするんですね。なので for you です。大きく分けてここが違うんです。

でもよく、「何が違うんですか?」というような、プロコーチと名乗っている人でも、コーチング中に for me の質問を結構している人がいるんですね。そうすると、たぶん僕の経験だと、国際コーチ連盟などの資格試験では、あくまでも僕の主観ですが、for me の質問が全体の3割を超えると落ちると思います。

僕が試験官だったら、この人は情報収集していると思っちゃうわけですよ。それはクライアントの時間じゃないです。コーチの時間になっちゃうから。

なので僕のイメージだと、もしコーチング中の質問を全部並べてみたら、僕は通常、for me が10%、for you が90%です。まずそれが違うってことですね。

疑問詞を使って for you の質問をする

谷口:次に、質問で言うと、英語で習わないですか?疑問詞の5W1Hみたいなもの。HowとかWhatとかWhenとかWhoとか。これらを使って質問文っていうのをまず作るってことですね。

これらを使って for you の質問をしてるのがプロコーチです。これらを使って for me の質問をしているのがアマチュア。これが違いますね。

もしビジネスだったらマネージャーは for me の質問をしますよね。「誰」でいきましょうか。

例えば「先方の担当者はなんて言ってたの?」と聞くと for me ですよね。人について聞いてるじゃないですか。

でも「この問題を解決するとして、サポートしてくれるとしたら誰がいると思う?」というのは for you で、同じ「誰」を聞いてるんですけど、for me なのか for you の違いがあるってことですね。まずこれが違いますね。

「to be」「to have」「to do」どの順番で質問するか

谷口:次に、「to be」「to have」「to do」という質問があるんですよ。簡単に言うと、「どうします?」とか「何します?」という質問と、「何が必要ですか?」が to have、「どうなりたいですか?」が to beですね。

下手な人って to do 質問ばっかりしてるんですよ。「どうすればいいと思います?」「何ならできますか?」というふうに、やることを聞いてるんです。

例えば「どうすれば叶うと思います?」って質問されたとします。心の中で思わない?「それがわかんないから困ってんじゃない!」ってね。

でも新人のコーチや、日常の有効的じゃない質問って、to do 質問が多いんです。どうすれば?どうすれば?みたいに。

でもちょっとランクが上がると、「何があれば?」って聞いてるんです。ちょっと変わりますよね?「もっと情報があれば」「もっとツールが整っていれば」ってちょっと広がっていくじゃないですか。「結果的にどういう状態が理想なんですか?」とかっていうと「to be」になるんですね。

順番があって、簡単に結論からいうと、「to do」を最初に聞かないということですね。

「どうなりたいんですか?」「どういうのが理想なんですか?」「そのためには何が必要なんですか?」「どれが不足してるんですか?」「まず何から取りかかれますか?」っていうと、

「to be」「to have」「to do」の順番になってないですか?

どういう質問をどういうタイミングでどれぐらいの量ですることが一番クライアントにとって有益か?を知っているのがプロコーチ。ここが圧倒的に違うかな。

「じゃあ具体的には?」っていうと、多分3日間もらわないと(笑)

―― はい。今回は解説編ということで、プロコーチの質問というもの解説していただいたんですけど、実際に谷口コーチが効果的な質問を実践されている動画も近日公開していきたいと思いますので、みなさん楽しみにしておいてください。

良い思考に導くためには?

谷口:あと、僕はいつも言ってるんですけど、僕たちは良い思考、良い考えが浮かぶと、良い行動が起きません?

―― はい。

谷口:ということは、考え、思考の質が行動の質に変わるんですね。

行動の質が変われば結果の質が変わりますよね?だから、結果を得たければ、良い悪いで言っちゃうと、良い行動をいっぱいした方がいいわけですね。

良い行動をするためには良い思考、考えが必要なんですね。だから悪い考えを考えたらあまり好ましくない行動になって、結果的に好ましくない結果が手に入る。

ということは、一番大元は思考だと思いません?

―― はい。

谷口:で、この良い思考かどうかっていうのは、自問自答している質問の質によって変わっちゃうんですよ。

なので、僕たちコーチは、良い思考に導く良い質問文を道具として山のように持ってるってことですね。ここが圧倒的に違うっていうところかなぁ。

谷口コーチからあなたへの質問

あなたがもしマスターコーチレベルの質問力を手に入れたら、今後の人生はどう変わっていくと思いますか?

谷口:ここも視聴者の方に、ぜひぜひこれを見ている皆さん考えてみてください。

今お話ししたように、僕たちマスターレベルコーチは、もうとにかく良い思考を促す効果的な質問をいっぱい持ってるということです。ではあなたがもしマスターコーチレベルの質問力を手に入れたら?自問自答するでもいいですし、第三者に質問してあげるでもいいです。

あなたがもしマスターコーチレベルの質問力を手に入れたら、今後の人生はどう変わっていくと思いますか?

ぜひこれに対してどう思うかコメント欄にいっぱい書いてみてください。どんな答えが来るか楽しみにしてます。

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