集中力を高めるには? #25

最終更新日:2021年2月9日

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── 今日は「集中力を高めるには」というテーマでお話を伺っていきたいと思います。

谷口さんは、今までのご自身の経験で培った、タイムマネジメントのノウハウを、メンターの授業シリーズの「時間管理の達人」という教材にまとめていらっしゃるように、自分の時間をどのように使い、人生を豊かにしていくか、実践検証を重ねてこられました。

限られた時間の中で有意義な過ごし方をしていくとなると、集中して物事に取り組めるようになるというのは、とても大事な要素になってくるのではないかと思うんです。

そこで、今日は谷口さんが集中力を高めるために、普段から意識してやってることがありましたら、それをぜひ教えていただきたいのですが。

谷口:良い質問だね!視聴者さんの質問いいね。僕、これに答えてるだけで1冊の本が書けそうな気がしてきましたよ。

まず、言葉の理解が深まると物が考えやすくなったり、思考が深くなるというのは何回も言ってますけど、それを一緒に考えてみましょうか?

集中の反対って何でしょう?

── 散漫?

谷口:僕もそう思いますね。散らかってるってことだよね?何が散らかってるかというと、意識やエネルギーが散らかってる。これが一つ。

集中できていないということは、散らかってる状態ということ。まずそれを知りましょう。

次です。じゃあ集中って何だろう?

集中ってどういうこと?

谷口:「集中」って、集めるっていう字と中っていう字ですよね?ってことは何かを集める。

辞書で調べると、「注ぎ集めること」って書いてある。だから何かを注いで集めていくんですね。それはタスクだったりはするんでしょうけど、まあ思考でもいいんですけどね。集めてることにしましょうか。

何かを、それだけのことを考えるでもいいです。タスク、作業に没頭するでもいい。ずっと没頭できることと、できないことってないですか?

大好きなものは没頭できますよね?嫌いや苦手なものって没頭できなくないですか?

例えば、僕、ゴルフの練習場に行ったら没頭しますよ(笑)。大好きだから。

── もうどれだけでもできるみたいな(笑)

谷口:どれだけでもできますよ。

でも、苦手な、何かパソコンで何かHPをやってとかは、僕苦手だからもうダメ―っみたいになる。これが一つ。

「好きなことを夢中になってやる」と「上手くいく」っていうのは、「集中」できるかどうかなんですね。

だから嫌いなことは続かない。

では、質問です。苦手なことや嫌いなこと、何分ならできますか?

苦手なことに何分取り組めますか?

谷口:僕とか一般論で言うと、苦手なことは5分や15分以内ですね。得意なことは1時間でも、ご飯を食べるのを忘れるくらい集中するじゃないですか?

苦手って言ってるのは、まだ上手くないということ。で、あまり好きではない

でも、これは夢を叶えるためにやらきゃいけない。みたいなことをできない人もいるんじゃないかな?

── それに対して集中ができないっていうことですか?

谷口:そうそう。だって好きなことだったら絶対集中してるはずでしょ?

それは料理なのか、映画を見ることなのか、遊ぶことなのか、旅をすることなのか。

例えば、電車好きな人いるじゃないですか?鉄男くんっていうのかな?ずっと時刻表見てられるってすごくないですか?好きだからでしょ?

でも、僕はそれ好きじゃないからそれは無理。多分好きなことは、あんまり考えなくてもできるんでしょうね。

何が集中できないか?っていうと、まず、あまり得意ではない、あまり好きではない。でもやる必要がある。これはやった方が良いと思っていること、なんでしょうね。

そうすると、まず「時間を短くする」っていうのが一つ。

好きなことは長くてもいい。できれば5分から。僕がおすすめするのは15分以内でしょうね。区切るのは。

次にどうするかというと、まず一つ僕がやっているのは、そこで目標を活用するんです。

目標の達人じゃないですけど、目標化っていうの。目標は活用するもの。

目標を活用する

谷口:僕の例でいうと、執筆にしましょうか?

僕は、執筆が得意で好きだと思いますか?

── それはもう、あの完成度というか、伝わってくるものがあるので、得意で好きだと思います。

谷口:ところが、逆なんですよ。

文章を紡ぐというのは僕は得意じゃない。得意じゃないというか、あまり好きじゃない。

しゃべるのはいくらだってしゃべりますよ、こうやって。文章バチバチバチっていうのは得意じゃない。

── 本当ですか?絶対得意だと思ってました。

谷口:ただ物語をイメージしたり、物語を作るのは得意なんです。

あー、こうやって、こうやって、頭の中で考えたり、こんなストーリーだったら面白いな、っていうのはずっと考えられるんです。

ただ、いちいち文章にすることは得意じゃない。

物を書くとか、文字にするとかは、まぁトラウマもあるんですけどね。中学の時の国語の先生が大っ嫌いだったんですよね。鉄仮面って名前がついてるんですけど。それから僕は作文とか大っ嫌いだし、読書感想文とか大っ嫌いだったんです。

でも、本を出したいっていうのはあった。ストーリーはいろいろ思いつく。でもそれを文字にする、だからできれば、当時ライターさんがいたらもっと楽だったかもしれない。

じゃあどうしたかっていうと、10分とか、5分で刻むんですよ。5分、10分、15分。

そうすると、これは『時間の達人』でもいってるんですけど、ブロックを置きましょうって。例えば9-10時は「執筆」にしましょう。朝の9-10時は「執筆」にしたら、9時になっても動かないんですよ手が。

── うーん!重いんですよね、手が。

谷口:今アナログの時計を見ているんですけど、9時になってもなかなか動かないんですよね。

でも、9時だとちょうど長針が一番上にありますね。そしたら15分で刻むとゴールは9時15分ですよね?だからこういうの(時計)を見ながらやるんです。だからゴール設定は9時15分。

『SMARTの法則』にあてはめる

谷口:目標の活用のところに戻ると、僕「目標の達人」でもいってるんですが、『SMARTの法則』っていうのがあるんです。目標の立て方のコツ。調べてもらうといいんですけど、全部の頭文字をとって、

「S」=「Simple」

「M」=「Measurable」・・・測れる、測定できる

「A」=「Agree」・・・同意してる、納得してる、ゴールに必ず近づくとか。

「R」=「Reality」・・・現実的

「T」=「Time」・・・時間を設定する

これでいうと、「執筆」、いや~気がのらない、本は出したいけど文字を書くのは苦手。

で、9時から10時まで「執筆」で一応ブロックは取った。こうやって時計を見ながら「じゃあ15分で文書を開いて、2行だけでいいから書こう。」と思ったら、Time設定されてますね。

Measurable、2行っていうのが測れますね。で、ゴールには近づいてますよね?1行を何百回か繰り返したら本になると。1行でいいって決めてず~っと繰り返したら何百行、何千行になるじゃないですか。2行でいいからとにかく書き進めるんですね。

そうすると、本の執筆で僕は同意してるし、必ずこれでゴールに近づくと思うし、時間は設定されてるし、具体的だし、測れるし。『SMARTの法則』に全部あてはまりますね。

そしたらず~っと時間見て、「もう2行」って始めるんです。それで、終わっても終わんなくても15分たったらやめる。それを4回繰り返すと、9時から10時までのブロックは「執筆」になるんです。

時間を区切って1つのブロックにする

谷口:もっと苦手だったら5分で刻む。

例えば、僕は文章を書くっていうのが苦手。でも5分だったら、1Wordだったら書けます。1行いけそうな気もする。

もしくは、5分で、とりあえず原稿のWordを開いて、前までの記録を、前までの文書を読む、ができるかな?

っていうふうに、5分とか10分とか15分の時間設定の目標を決めて、僕は結構このアナログの時間見ながら、プロのタスクに取りかかります。こうやると結構続くよ~!

── すごい!こういうやり方があるんですね。

谷口:僕はあんまり、隙間時間とかいうの好きじゃないんだけど、例えばメール打つ時に、メールめんどくさいな、苦手だな、返信鬱陶しいな~と思っているとします。

でも、情報のやり取りだったりとか、人間関係で返信しなくてはいけない。

3分で何通返信できると思います?

── 私は3分だと1通できるかできないか。1通できないですね。

谷口:5分だったら?

── そうですね。5分で1通かな?

谷口:それが決めるってことですよ。この5分で1通返信する。

でもそれも時間を見ないとね。

今9時10分だとしたら、9時15分でメールを1通返信するって決めてから取りかかる。僕の経験上だと、自分が思ってる見積もり時間より早く終わる。そうすると、1.5通くらいいけるかな?

結構ね、この時間の見積もり感覚が養われるといいです。

必ず何かをやるときには『SMARTの法則』で、今スタートが9時、9時5分に3行書くとか、1センテンス書くとか、何々をどうするというふうに、必ず目標、小さな目標にして取りかかる

見積もり感覚を養おう

谷口:ここからは本当に時間の達人なんですけど、そうすると自分という人間が、ある、この苦手なことをこれぐらいやる時の見積もり時間はこれぐらい必要だって言うのが段々感覚的にわかってくる。

例えば、料理人って大体作業の見積もり時間って完璧に覚えてます。体にしみ込んでるから。

イメージ湧きます?

例えば、このお魚をこうやって下処理して、こうやって焼くまでの間に何分ぐらいかかるかな~っていうの、肌で感じてるような感じってわかりますか?

だから、同時に料理ってでき上がるんですね。あったかいのが全部同時にでき上がってくるのは、見積もりが、これゆでるのにこれぐらい、これがこれぐらいでああでって、こういう作業の見積もり時間が経験上全部入ってるんですよ。

だから、時間の掛かるものを火にかけながら、これはすぐできるからって、同時にでき上がる。

だから、常に見積もってから事に当たるっていうの、やるといいね。これ何分ぐらい。

そしたら、やっぱり大体見積もりどおりの時間でこの作業が終わる。そうすると時間の見積もり力が上がってくる

── 自分自身を振り返ると、その見積もるっていう作業は今まで全然頭になかったです。とにかくやる!みたいな感じで(笑)

谷口:とにかく取りかかるんでしょ?まず見積もるんですね、時間を。

── まず見積もる、から始める!

谷口:それで、今みたいな小さなゴール設定をして、自分の時間をそこへ全部投資、集中する、時間をね。それが一つ。

散漫にならないように誘惑を断つ!

谷口:あと一番最初に言ったでしょ?散漫だったり、散らかってる状態。

だとしたら、散らかるっていうことは、時間や意識があっちへ行ったりこっちへ行ったりこっちに行ったりってことじゃないですか。

それ、たぶん誘惑だと思う。

なので、これは僕たちはよく環境を整えるって言うんですね。誘惑を断つ。断つというか、誘惑のないところに自分の身を置く、っていうのも一つですね

── 深い!

谷口:集中とは、自分のエネルギーや時間をそこへ集めること。逆は散漫だったり散らかってる状態です。なのでまず集中。

今度「集中」って考えると、それは好きで得意なことなのか、やった方が自分の目標やゴールに近づくけど、どちらかというと苦手で、もっと言えば嫌いなことなのかってなれば、そっちだけ考えればいいよね。

で、すんごく嫌いなこと、苦手なことはなるべく短く。まぁ何とかできるって言うのだったら、10分、15分、30分ぐらいの時間設定をする。

だから、自分の苦手、嫌い度合いによってゴール設定のタイム時間を変えていく

で、あとは必ずそこで切っていく。

終わっても終わらなくても、一度時間が来たら手を止めるとかやめる。また見積もって時間設定をして始めて、また止める。また時間見積もりをして、目標設定して始める。

で気が付くと1時間やってるとかね。僕だったらそうしてるかな?

── 5分だけに特化してやるとなるとすごくラクになりますね。

アナログ時計を活用しよう

谷口:あとは、僕はこれ、習慣なんですけど、常にこうやってアナログ時計の長針を見てるんですよ。

そうすると、あと15分後に出かけなきゃいけないとします。今から始めると、出かけるまでに10分は何かに取りかかれると思ったら、針が見えるじゃないですか。

この10分で、じゃあ何が?っていうふうに、常にこの針の動きをみて考える。

そうすると、見積もり力があると、10分という時間で僕はどんなタスクを完了させられるかっていうのが見積もられれば、例えば、提案書の表紙だけを終わらせておくのか、メルマガのたたき台だけ作っておくのか、プレゼン資料のここまでをどうしておくのか、とかいうことができる。

自分のタスクが大体どれくらい必要なのか?っていう見積もりができちゃってる、料理人みたいに。

── 本当だ。

谷口:それは常に事を始める時に、時間を見積もってから始めている習慣がある。10分でこれくらいいくだろう。5分でこれくらいいくだろう。だから、これはおすすめ。

── 早速アナログの時計を買いに行きます!こういう考え方があったんですね。

エネルギーのチャージも必要

谷口:あとは、集中っていうのは、エネルギー。時間はエネルギーだし、タスクは活動のエネルギー。

実行の達人でも(お話している)。エネルギーを投下するのに、集中できないということは苦手なことをやっているわけなんですね。どちらかというと、もしかしたら嫌いかもしれない。

そういう時には、好きなことをやる時よりエネルギーがいる。っていうことは、自分のエネルギーをチャージしておかないとできないということ。

だから、体力が落ちている、モチベーションが下がっている、何か疲れているときには集中できないもん。苦手なことは。

── 谷口さん、貴重なお話ありがとうございます。これ、全てが教材ですよね?有料レベルですよね?本当に私たちはラッキーだと思います。

谷口:いつかこれ、本にできそうだね!

── できますね。

谷口:文章にしたらね。苦手だけど。

── まさか谷口さんが文章を書くのが苦手だった!?しかも、15分で文章2行とか、5分でこのワードとか、そういうところから積み重ねていかれたんだっていうのがわかると、私たちもその積み重ねで何でもできるなっていうことが、描けるようになりました。

谷口:『時間の達人』でもいってるんだけど、人生とは、産まれてから死ぬまでの連続した出来事の積み重ねである。

だから、出来事は今もしゃべって、出来事が積み重なって、これが終わっても僕は次の出来事に移動していくだけで、出来事は必ず連続体。だから「集中」も連続体なんですよ。

あることをずっと短い間に集中して、その出来事に取り組んでいる状態になるんだろうなって、今聞いててそう思いました。

── 谷口さん、『時間の達人』も、もっと学べそうですよね。

谷口:そうだね、もっと掘り下げてもらうといいよね。

だから、多くのコメントとか質問してくれると、僕こうやってノウハウとか自分の体験談とかしゃべるかもしれないので、見た人はいっぱい質問してもらうと良いですね!

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