会社を辞めて最短でプロコーチとして活躍するには? #98

最終更新日:2022年12月14日

―― 今回は「会社を辞めて最短でプロコーチとして活躍するには?」というテーマで、谷口コーチにお話を伺っていきたいと思います。

最近、定年後のキャリアやセカンド、サードキャリアとして、プロコーチという職業を選ぶケースが増えてきていますよね。

プロコーチという職業に興味を持ちながら、数年後に定年を控えている方や、より自由な働き方ですとか、やり甲斐を手にするための仕事をしたいと考えている人達が、会社を辞めて最短でプロコーチとして活躍するために必要な考え方やマインド、そして、会社を辞める前に準備しておいた方が良いことがあればぜひ教えていただけませんか?

谷口:まず、この質問ですごく嬉しいのは、どこかでキャリアをチェンジするとかキャリアをアップするという願望を持ってる人の選択肢に、プロのコーチが最近増えてきたっていうのが嬉しいですね。

20年前にはあんまりいなかったですよ、プロコーチになるっていう人がね。

だからきっと、世の中のこういうことを思ってる人たちの周りに、プロコーチをやっている人が目につくって、認知されるようになってきたんだろうね。

ビジネスの世界でも今だったら、マネージャーがコーチングを学ぶのは当たり前になってきたからね。

20年前は、「コーチング?え?そんなんでうまく行くわけないじゃん」みたいな世界。もう嬉しい限りです。

質問に答えなきゃいけないですね。僕の思考特性なんですけど、明確にしてから答えを探そうとするんですね。うまくいかない人って曖昧なまま考えちゃうんです。

まず、例えば定年後なのか?定年前なのか?によって違いますよね。

なぜかと言うと、会社に勤めて働いてるっていうことの目的は2つあると思って、大きくは暮らし、生計を立てる、ですよね。特に家族がいれば扶養義務とかもある。

もう一つは、自分の価値を会社の仕事で見つけるとか満たす。

この2つがあると思います。

途中で生業を立ててる人がプロコーチになろうと思う時と、定年後にプロコーチになろうという時があって、定年後って下手すると、プロコーチで生計を立てる必要がない人もいますよね。

貯金がある、退職金がそこそこある、あと5年ぐらい経てば年金もらえるし、そこそこ資産もあるし、という人もいると思うんですよね。

だからまず、プロコーチという職業で生業を立てなきゃいけないのか、定年後だとすると、例えば生きがいのためとか、もっと言ったら、それで人生の充実感とか、別に収入はそんなになくても良いんだっていう人もいますもんね。

なので、これがまるっきり大きく違うってことです。

では、「生業」という前提でいきましょうか。途中で会社を辞めるとしたら、普通に考えるのは、勤めてる時と同等、もしくは、それ以上の報酬を得ないと、今の生活は成り立たないですよね。

定年後でも、どれぐらいの報酬を得てセカンドキャリアを生きていこうと思ってるのか?が明確じゃないと、これも進めないので、最短で行くとしたら、生業なのでプロですよね。プロってそれを職業としてる人なので。

だからまず、事業だっていうことの認識を持った方が良いです。

事業だという認識を持つ

谷口:特に、会社に勤めてる人って、事業主感覚とか経営者感覚って、持てって言われても持てないですよね。

―― そうですね。全然違う気がしますね。

谷口:全く違うでしょ? ストレスはかかるかも知れないですけど、僕が思ってるのはトータル的には勤めてた方がラク。

ストレスはかかるかも知れないですよ。でもラク。

なぜかと言うと、ゴール・目標も会社が決める、やることも会社が決める、時間のタイムテーブルも会社が決めてくれる、上司が決めてくれる、下手しても最後は会社が責任を取ってくれますよね。変な話、1年休んでたって給料くれるもんね。

だから、この感覚から、まず事業主マインドって言うか、事業主としてのマインド、心構えと、事業主として自分という会社を運営する知識やスキルは、今のうち備えておいた方が良いですね。

事業主だったら、決断する、予測を立てる、判断する、実行するとか計画するとか全部です。

それは養っておいた方が良いかなっていうのと、「俺は事業主なんだ!」っていうマインド。

そんなのを備えておいた方が良いなぁと思います。

ビジネスに必要な2つのものを得るために準備しておくべきこととは?

谷口:次に、準備しておいた方が良いことです。

まず、事業主になります。簡単に言うと独立して、一人の、個人事業主でも会社の経営者でもなるとしますね。

すると、なんでもビジネスをやる時に必要なのが、見込み客と顧客って必要です

見込み客っていうのは僕のサービスを将来、もしくは買ってくれるだろうっていう見込みのある人ですね。あと、顧客っていうのは買ってくれた人。この2つが多分必要だよね?

Webデザイナーでも、お医者さんでもラーメン屋さんでも、作家でもマンガ家でも農業でも多分この2つがいるよね?これが、会社に勤めてる時には会社が持ってるんですよ。

簡単に言うと、会社の顧客リストみたいなもの。(会社は)それを集めることをすごくお金をかけてやってます。広告打ったりCM打ったり利用者にアンケートを取ったり、サービスを提供するからメルマガ、メルマガ登録してくださいとか。これを全部自分でやるのって結構大変なんです。

なので、勤めてるうちに、こういったことが将来必要になるんだなって思うことを持っておいた方が良いかなと思います。

僕がよく言ってるのは、辞めた後も自分に対する信用と信頼を獲得していくってことです。

代表的なのが、会社に勤めてたら、会社の人いますよね、取引先の人とかいますよね、それと会社を通じて知り合ったいろんな業界の人いますよね。

もっと言ったら、自分がサービスを提供していたら自分のサービスを受けてくれたお客さんとかいますよね。

その人が最初のクライアントって言うか、コーチのお客さんになってくれるんですよ。

だから、僕はよく起業・独立のテーマ、ゴールでコーチするんですけど、「もし会社に勤めてたら、今の仕事を全身全霊全力でやった方が良いですよ」っていいます。

「いずれ辞めるからって手を抜いてたら、必ずしっぺ返しきますからね」って、これはアドバイスですけど言います。

今の会社の仕事を全力で責任を全うするっていうふうにやる。

そうすると、周りは見てるんです。あの人は誠実だなぁとか、あの人は嘘つかないなぁとか、あの人は信用できるな、あの人だったら任せられるな、っていう風に自分の事を思ってくれる人を、どれだけ勤めてる時に増やせるかですね。

そして、辞めたらその人に「独立しました。ぜひ私の顧客になってくれませんか?」ってもう直接セールスできます。それをお勧めします。

―― すごく参考になりました。ありがとうございます!

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