ネガティブな言葉をかわす方法 #21

最終更新日:2021年2月9日

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谷口コーチに質問する

── 今日は視聴者の方からいただいたご質問をもとに、谷口さんから人間関係をスムーズにするためのアイデアをお聞きしていきたいと思います。

視聴者の方からいただいた内容をちょっと整理して伝えさせていただきますね。

目標を達成していくプロセスの中で、ネガティブな言葉を受けることが多いと感じています。

「そんなことはやるな、無駄だ」という言葉や

「あなたは○○が全然できていない」「それは常識外れだ」などです。

このような敵対的で人をねたむような言葉をうまくかわす方法を知りたいです。

日常的に複数回、長年にわたって受けています。。。

谷口さん、いかがでしょうか?

谷口:ドリームキラーのことだな~。いい質問ですね。こうやって人を攻撃したり、ねたんだり、引き戻したり、妨害する人を「ドリームキラー」っていうんですね。

── はい、ドリームキラー

谷口:で、応援する人を「ドリームサポーター」って僕は言ってるんですけどね。

まず、ちょっと客観的に見てみましょうか。方法の前にね。

ドリームキラーとは?

谷口:直感でいいから、世の中に無作為に人が100人いるとして、ドリームサポーターが何割でドリームキラーが何割ぐらいの割合だと思う?どっちが多いかな?

── そうですね。ドリームキラーはけっこういると思います。

谷口:僕も多いと思う。3対7か2対8ぐらいでドリームキラーの方が多いんじゃないかな、って思う。だからまずいなくならないんです。だっていっぱいいるんだもん。

いなくならないと思ってほしいんですね。なぜかっていうと、(ドリームキラーが)「やめろ」とか言うのは、「留まれ」って言ってるんですね。「飛び出るな」って。

目標に向かうって、簡単に言うと、現状維持の軌道から現状離脱の軌道に移るっていうことなんです。

ということは、現状維持から離れる人になるんですよ。それが世の中に2割くらいいるんですけどね。

そうすると、種で考えると、生物で考えると、飛び出す人がいっぱいいると種としては危険じゃないですか?

だって、僕たちは「ホメオスタシス」っていう恒常性、現状維持システムを持ってる。

なぜかっていうと、その方がリスクが少ないから。現状であまり変化をしない方が種としては生存確率が高い。なので多いんです、人数がね。そういうふうに思ってほしい。

次に、なぜその人たちは引き戻そう、留めよう、反対する言葉を言うのか?を考えるんです。

では、一緒に考えてみましょう。

ドリームキラーの本心を知る

谷口:ドリームキラーが発する言葉ってありますよね。「やめろ」「そんなの無理だ」とか。

そう言う側に立って考えてみると、その人は、例えば、夢に行こうとしている人に憧れているのか、恐れているのか、不安になっているのか、安心しているのか、愛しているのか、嫌っているのか、どんなだと思う?

── 「恐れ」があるのかな~

谷口:そう、怖いんです。

だって、大勢の人は変わることに恐怖を感じますよね?だから変えようとする人は怖いんですね。恐れているっていうと、「こいつ怖がってるんだ」と思うと、ちょっと可愛くなりますね、ドリームキラーのことが。

── ほんとですね。

谷口:変化に対する恐れで、変化しようとしている人がいっぱいいると怖くてしょうがないんです。なので、恐れから発しているということ。

僕たちの中には、自己効力感とか、自尊心とか、満足感とか、承認欲求、満たされたいというニーズ、っていうものがあるんですね。

では、「承認欲求」=人から認められたい。という欲求は、ドリームキラーとドリームサポーターってその過不足分、満たされている、足りていないっていうのは一緒な感じする?違いそうな感じする?

── 違うと思います。

谷口:違いそうな感じするでしょ?より満たされてないのは、ドリームサポーターかドリームキラーかどっちだと思う?

── 満たされていないからドリームキラーになっちゃってるような。

谷口:そうなんだよな。っていうのが分かると、こいつは満たされてないんだと。

── 恐れてもいるし、満たされてもいないし・・・

谷口:そう。だから、簡単に言うと、自分の承認欲求、ニーズを満たしたいがために人を攻撃するって結構あるんですよ。

── それがニーズになっちゃってるんですね。

谷口:そうそう。世の中で今問題になってるじゃないですか?匿名で人を批判するって、あれってニーズだ捕。満たされてる人やらないでしょ?

正義を振りかざすのだって満たされてない人なんですよ。ああいうのを見ると、言葉を選ばないで言うと、ドリームキラーがきたら、「あーこの人たちは恐れてるんだ」と。

変わろうとする進化しようとしている人がいると、自分が危ぶまれる。感情で恐れているって思うのも一つ。そうすると、可愛いやつだなとか思えるのね。

次に「満たされてないんだ、この人たちは」っていうふうに思うと、相手を変えようとしても僕たちは相手は変えられないですね。相手が変われるように影響することはできるんです。

じゃあ満たされてない人にはどうしたらいいかだよ!

反応で相手の承認欲求を満たさない

谷口:そうすると、さっきの批判的な言葉ありますよね? その時に、「えー、そんなこと言ったって・・・」とか抵抗しますよね?

反応すると、相手のニーズは満たされる。

── その反応は満たしてることになるんですね。

谷口:反応があると、その反応が欲しくてどんどんまた攻撃してくる。だから、反応するんではなくて、完了させちゃうの。

── 終わらせちゃう?

谷口:「そんなことやってても、お前にはできないね。」って言われて、「そんなこと言ったってこうじゃない、ああじゃない」って言うと、また水掛け論になるでしょ?それはこうでって。

じゃなくて、なんか言ってきたら、「貴重な意見ありがとうございます。」「参考にさせてもらいます」っていうと、もう何も言えんですよね。

 だから、どんな意見にも抵抗だったり、とかではなくて、こういうの「acknowledge – アクノリッジ」って僕たちコーチングの世界では言うんですけど、承認する。

承認すると同意するは違うの。

「○○○○○」は魔法の言葉!

── 承認と同意はちがう?

谷口:同意は「agree – アグリー」だから。おっしゃる通りですっていったら同意。

でも、承認っていうのは「あなたはそうなんだ」っていうのを認めるだけなんで、「ありがとうございます」なんです。同意はしてないから。

なんで、何か言われてきたら、「貴重なご意見ありがとうございます。」「それには気づきませんでした。」「参考にさせてもらいます。」以上!受け入れると。同意するとは言っていない。

── そうですね。

谷口:感謝されたら悪い気はしませんよね。

だから、相手の承認欲求をacknowledge(アクノリッジ)。これは日本語で承認、代表的な言葉は「ありがとう」で、相手の承認欲求を少し満たしてあげる。

で、また何か言ってきたら「何回もありがとうございます。参考にさせてもらいます。」以上!

僕だったらそうしてるんですけど。

── すごい!これ魔法の言葉ですね。

谷口:「ありがとう」は魔法の言葉ですよ。

相手の承認欲求を満たすacknowledge(アクノリッジ)の言葉の代表的なものです。

(ドリームキラーは)いっぱいいるんですよ。それは種の保存でホメオスタシス恒常性が働いて変化を嫌う、恐れている。

なので、そういうもんだというふうに見てとれば、ドリームキラーもちょっとかわいく見える。

あとは、承認欲求がすごく不足している、満たされてない。だったら満たしてあげればいい。

そんなような言葉を僕だったらかけるかな?そうすると、結構変わってくる。満たされるから。

── 相手は、反応や反論がきてシメシメとなって満たそうとしてたのに、思っていた反応ではなくて、「ありがとうございます」「参考にさせてもらいます」っていう承認の言葉が返ってくる。でも、結果満たされていって、満たされたらもう言わなくなる。そのサイクルに入っていけるっていうことですね。すごい!

ネガティブな言葉を上手くかわす方法として、「ありがとうございます。」「参考にさせてもらいます」って言い続けていたら、気がついたら相手ももう言わなくなってくるんじゃないかと。

谷口:そうだね。

僕の本で「謙虚になるな!」っていう電子書籍があるんですけど、そこにもこのようなことが書いてありますので、よかったら参考にしてもらえばいいですね。

あと、攻撃をするでしょ?攻撃に対して「いや~」とか「そんなことない」って言って、その攻撃に対して「シュン」とするじゃないですか。

そうすると(相手は)もっと攻撃するんです。ダメージを。

なぜかって言うと、僕たちは常に弱者を見つけようとするんです。弱い者。だってこのドリームキラーさん、人に対してああするんだこうするんだっていうことを、すごい強そうに見える人に言わないよ。

── 言わないですよね。確かに。

谷口:言わないですよ。だからやっぱり弱者を見つけて攻撃して、自分の存在価値や自分の力を誇示しようとする。これはもう動物の性だから。

── これも種の保存の原理が働いている感じですね。

谷口:だって弱点を見つけるっていうの、僕たちの本能です。

だから子どもなんか悪口から覚えるでしょ?美点凝視って、相手のいいところや強いところを見つけるじゃないですか。それ野生の世界だったら食われるよね?

それよりも、ここが弱点だ、ここが弱い、あいつは弱っている、あいつなら仕留められるって思って攻撃していった方がいいから。

自分の承認欲求を満たす、自己効力感を満たす、って言ってただ弱者を(攻撃する)。

だったらこれも一緒で、もう一つさっき言ったacknowledge(アクノリッジ)で相手を認める、の方が、相手にとってみると弱者じゃでなくなるもんね。

「え~そんなこと言ったって・・・」ってシュンとしていると、こいつ弱まったぞ!って思うから来るけど、「ありがとう。すごく参考になりました」っていうと、「おっ、こいつちょっと弱まってないな」みたいなね。

── 上手だな、みたいな。

谷口:そうそう。「上手だなこいつは。こいつ攻撃するのはちょっと荷が重いな。」とかっていうと他に行く。

── 本当に勉強になりました。ありがとうございます。きっとご質問いただいた方も今日の谷口さんのお話を聞いて、捉え方が変わって、反応する言葉も変わって、心が軽くなったんじゃないでしょうか。

谷口:よかったです。

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