年末年始にやっておきたいこと5選!【年始編】~2020年を最高の一年にするために~ #4
目次
年始に取り組んでおきたいこと
── 今回は年が明け、このお正月の期間中にこれは取り組んでおくといいよっていうことを中心にお聞きしていきたいと思います。ワクワクするような素敵な一年にするために、これは重要だよっていうことはありますか?
谷口:僕がやっているようなこととか、これもコーチングに沿って、クライアントさんにこの時期に提案していることをお話しようと思います。
年始におすすめ#1「今年のテーマを決める」
谷口:まず一つが、テーマを決めるっていうのがあります。
「テーマ」って言われると、イメージでもいいし、意味合いでもいいし、どんなふうにイメージできますか?
── 今年一年のテーマを決めるっていうイメージですか?
谷口:そうそう。
── そうですね。今浮かんだのは、穏やかにいつもニコニコして過ごせる一年、そんなテーマっていう感じなんですけれど(笑)
谷口:いいですね。僕たち、コーチングでは「テーマ」という言葉をよく使うんですね。テーマっていうと主題(主な話題)っていう言い方になるんですけれど、例えば、音楽はテーマがあるよね。
小説とか本にもテーマがある。主にどんなことについて書くのか。「時間の有効活用」って言えば「時間」がテーマ、主題になるんですね。今年はどんなテーマ(主題)を一つ軸として置いていくかっていうのはいいと思う。
これはテーマとちょっと違うかもしれないけれど、僕の大好きな言葉で、孔子だったかな?
「15にして学び始めて30にして立つ」、自立するっていうことですね。その世界で一人前になる。「40にして惑わず」、そう考えた時に僕思ったんです。40まで迷っていいんだと。
── ホントですね。裏を返せば(笑)。
谷口:40にして惑わずっていうことは、40まではいろいろ迷っていいんだと。「40にして惑わず、50にして天命を知る」自分が命を授かったのはこういう理由で、これを後世で、これからの人生でやっていくんだ、が天命を知る。
「60にして耳順(した)がう」人のことが全く気にならない、人の考えや意見が気にならなくなりますよ。で、もう一度学びだしますよと。
「70にして己の欲するところに従えどものりを踰(こ)えず」っていうんです。すごくこの70のテーマっていいなと思って。どういうことかっていうと、自分の本当の欲求に従って生きても道理から外れることはない、というのが70なんですね。
達観している感じって分かります?超ジコチューでもいいっていうことです。自分の欲求に従っても道理から外れることはない、それまでいろいろ学んできて自分で何をすべきかわかってきたから。
それぞれの年代のテーマを孔子が言ったんだと僕は理解している。だから、この10年はとか、この1年はこういうテーマで行こう、というのを考えるのを一つおすすめします。
テーマを言葉や文章にする
言葉や文章にしてもいいんですよ。
年末に清水寺の和尚さんが今年の漢字って書くじゃないですか。今年は令和の「令」でしたね。今年はこうだったって一言で表してるんですね。これを年始に、(一年が)始まる前に、今年はこういう言葉をテーマにして行こうって決めるのをおすすめします。
僕がずっと書いているものがあるんですが、毎年決めてたんです。
僕が独立起業した2003年はまさに独立なので「船出」にしたんです。今年は船出というテーマで行こうと。翌年は「磨き」にしたんですよ。磨き上げる。コーチ業で営んできたんで、とにかくいっぱいコーチングをして自分のコーチ力を磨きあげようと、今年は数だっていう風に思う訳です。これが一つです。
2005年が「躍進と発展」と書きました。その磨き上げた技術によってその上のステージに上がっていく、というふうに思ったんですね。この時2006年に国際コーチ連盟のプロフェッショナルを目指そうと思った。
2006年が「感動」、2007年が「共鳴」共に響く。2008年が「共振」その力が掛け合わさって大きな力を生む。2009年が「共振2」、2010年が「遺産」、2011年が「確立」、2012年が「整備」、2013年「整理」とかね。
その年ごとに今年はこんなテーマで行こうっていうのを決めるといいかな。それで、2019年の僕が年始に決めたのは「伝承」だったんです。
── 年明けに、谷口さんが「伝承」という言葉を2019年のテーマとされて、そして今2019年が終わるんですけれども、前回お聞きした夢が叶ったお話、東大生の方に先生として教える、まさにご自身の経験を伝える、伝承っていうことを体現して締めくくられているんですね。すごい!!なんかちょっと鳥肌が立ちました。こうやって繋がっていくんだなぁと思いました。
谷口:「伝承」っていうテーマを決めたから、メンターの授業で「目標の達人」と「実行の達人」っていうのを今年リリースできて、それを必要な人に届けられているんですね。僕は少人数のクラブも運営していて、そこにも全部伝承しているんです。
僕こういうもの持ってるよ、欲しかったら提供するよって言って、スキルやツールを全部伝承している。簡単に言うと、僕が積み上げてきたものを渡しちゃえ、バトンを渡すみたいな感じかな?
渡せれば、仮に僕がこの世を去ったとしても残っていくじゃないですか。60過ぎたらいつ死んでもいい状態にしておこうかな?とね。だから「伝承」。
もう決めているんだけれど、来年はもう一度「感動」。
── 2020年のテーマは「感動」!!
谷口:感動を中心に1年間生きていこうと思っていてね。オリンピックがあるでしょ?オリンピックを自国内で体感できで、また僕は妻と一緒にオリンピックのボランティアをやろうと思ってる。なのでおもてなしもできるし、人との出会いもあるし、アスリートたちの挑戦から心揺さぶられることもあるだろうし。来年は感動一色になりそうだね!
これは一年ですけれど、この10年は、と考えるといいかもしれない。孔子は10年ごとにこうですよって教えてくれた。
それに従うと、これを聞いてくれている人が30代だったら30代はどんなテーマか、40代はどんなテーマで行くのか、という10年間で何かを決めてもいいし、その中の1年1年をこうして行こうというふうに何か主題、テーマを決めてもいい。漢字一文字でもいいし、熟語でもいいし、もちろん文章でもいい。こんな一年にするっていうのを最初に全体のテーマを決めるのはおすすめ!
── いいですね。
谷口:それを年始にやる!年末年始に、来年はこういうテーマで行こうって考えるのをおすすめします。
イメージ力を活用する
ところで、来年を漢字で表すとしたら何になる?
── 穏やかっていう字ですね。穏やかな一年にしたいです。
谷口:いいですね~。そうすると、日常も休日も人との関係も穏やかであるかどうか、(穏やか)っていうテーマに沿っているかどうか、毎日それを感じながら生きられるんじゃないかな。
── 一年このテーマで生きられるイメージが今湧きました!
谷口:じゃあ仮に、2020年が穏やかだとすると、2021年、来年再来年に漢字をつけるとしたらどうなる?
── そうですね。そうすると今度は来年穏やかさをもって培ったものを、そこから芽を出してぐっと行く、イメージで言ったら・・・
谷口:僕もおんなじイメージ湧いてきた!今年は土壌が良くなる、土が良くなって、そこに再来年は芽生えとか、新しい芽が出てくる。もしかしたら「芽生え」なのかもしれないし、「発芽」(笑)!
── いいですね!すごく生まれ変わる感じ!
谷口:「再生」「生まれ変わる」とかね。イメージを常に持っていくといいと思うよ。
── いいですね!イメージの力ってすごいんだなって今思いました。
年始におすすめ#2「リソース化」
谷口:年末に過去を振り返って「スコアリング」、「スペースを空ける」、「バージョンアップ」をしました。
年始は、これは「目標の達人」や「実行の達人」でも言ってるんですけれど、今度はPlan・Doですね。年末はCheck、検証・対策、年始はPlan・Do。実際にプランを立てて実行していく。これが出来るようになるとPDCAが毎年必ず回っていくようになります。
プランを立てるときにぜひやってほしいことは、検証の続きもやりましょう、ということ。コーチングではリソースにするっていう言い方をする。
── リソースにする。
谷口:例えば、前回スコアリングしましたよね。何でもいいんですよ、本を何冊読んだ、映画をどれだけ観た、人の話を聞いた、勉強がこれだけできた、こんな新しい所に行けた、仕事もこれだけ全うできたとか、これ全部結果ですよね。結果をスコアにつけました。
その結果を作り出した要因は何か?これを因果と僕は言ってます。実がなった訳ですね、何らかの。それの要因、元は何がその実をならせたのか。
だから、再来年を「発芽」と言ったら、前年度にちゃんと自分の回りを穏やかに、土壌を整えたから発芽したんだ、もしくは、前年にタネをまいたから発芽したんだ。タネをまかなかったら発芽しないですからね。スコアをつけた結果の要因を振り返っておくといいです。
例えば、この時間は部下の話を聞こうって手帳に予定を入れたから部下の話をこれだけ聞けたとか。自分の目標に必ずこの日は趣味の時間で映画を観ようって決めたから映画がこれだけ観れたとか。朝の通勤時間を学習に変えようと思って手帳に学習って書いたからこれだけ勉強できたとか、何をしたから資格が取れたとか、いろんな因果があるじゃないですか。
棚卸というか振り返ってみる、これをリソース化っていうんです。たまたま結果が出たんじゃなくて、結果を作り出した要因を積み重ねていく。思わしくない結果も要因があるはずですよね。
それも振り返って全部明確にしておいたら、年始はどの要因を今年増やしたら望む結果になるかって考えるんです。
要因を繰り返し検証し、最適化する
── どの要因を増やしたら
谷口:新たにどんな要因を作り上げたら今年は良い一年になるか。みんな結果ばかり思うんですけれど僕たちがコントロールできるのは要因だから。
── そうですね。その結果を作った元々のことが必ずある、要因がある、そこを増やす。
谷口:増やすか、もっと上げるか、変えるかすればいい。要因分析をしておかないと流されちゃう。
僕の、完全に定着している、毎年繰り返している要因は、朝5時起きですね。
この「朝5時に起きる」っていう要因で、おもちゃの宝箱みたいになった訳です。あとは、必ず自分でこの日この時間はこれをやるっていうブロッキングをしたからそれだけできたと。
── これをやるよっていうのをちゃんと当てはめったっていうことですね、事前に。
谷口:そうそう。毎年朝起きたからこの結果、毎年ブロッキングしたからこの結果、というのは望ましい結果を作った要因だったからなんですよ。
望ましくない結果は僕もあるんだけれど、おもちゃの宝箱みたいにてんこ盛りにしたら、ちょっと体が悲鳴上げたんです(笑)帯状疱疹みたいになっちゃって。これは望ましくないだろうと。
100年生きようと思ったら、いい感じに体も維持しながら100年生きたいわけですよね。そうすると、帯状疱疹が出た、体調を崩したっていうのは結果で、因果は詰め込みすぎなんです(笑)でも僕の性格上、手帳に空白があるとイライラしちゃうんです。
それで新たに来年からやろうと思っているのは、バッファーを入れるようにする。どういうことかっていうと、全部タスクで入っているとたくさんできるんだけど、でもそれだと多分来年も帯状疱疹になる(笑)
── いっぱい詰め込んじゃうから(笑)
谷口:どこかおかしくなる。だったらタスクの前にバッファー、簡単に言うと緩衝材、車で言うと遊びみたいな。緩衝材を必ず間に置いていくと、ある程度おもちゃの宝箱で一年過ごせて、体も壊さない。
新しい因果は、バッファーを入れていく。こうやってずっと因果を繰り返して検証して、望ましい結果が出た因果、要因は来年に持ち越せばいいでしょ?来年も同じようにすればいい。
── そうですね。
谷口:思わしくない結果が出た要因は取り除くか変える。そうすると常に要因が最適化していく。そうしたら毎年よりいい人生になっていくんじゃないかな。まずこれね!一年間、2019年を振り返ってスコアにつけ、こんなのもできた、あれもできた、なにがその結果を作り出したのか要因分析をして来年にそれを持ち越す。もしくは手放す、変える、これをやる。要因分析をしていく。
年始におすすめ#3「タイムブロッキング」
あとはブロッキングです。「目標の達人」でも言ってるんですけれど、まず1年とか10年をデザインする。
旅行に行きたい、車が欲しい、家を換える、結婚する、起業する、自分でコーチを始める、いろいろあるじゃないですか。そしてデザインしたら、実行に移さないといけないですよね。
イメージで言うとね、「ザ・コーチ1」でも書いてるんですけど、家とか住宅でいえば、こんな暮らしがしたいなぁとかありますよね。テーマですね。自然に触れているとか、子育てをする家とか。
そうすると、これってこんな家だよねっていう具体的な家のデザインをするじゃないですか?簡単に言うと、こんな家!というデザイン画を描くんですね。それだけだとできないんですよ。
だから住宅屋さんって何をするかっていうと設計図や施工図にするんですね。具体的に材料はこれとこれでとか。次に施工図っていうのはいつどこを何を作るって話になるわけです。
基礎を作って次は柱を立ててって。そこに時間が入ってくる。最初に、1か月目に基礎を作って、2週間乾かしたら柱を立ててって。
だから、まず来年のテーマを決めますよね。こんな一年にします。それって何と何と何が必要なの?それが来年一年に手に入れたいものですよね。
例えば来年どこか行きたいところありますか?
── ありますね。
谷口:どこかあるでしょ?僕もある訳です。経験したいことや体験したいこと。
例えば、今シニアがいく豪華列車ってあるでしょ?豪華列車で温泉に行って神社巡りして美味しいもの食べて帰ってくる。これも来年妻と一緒に行きたいですね。
あとは妻とクルージングしたい。これは行きたいところ、体験したいこと。体験したいだったらオリンピックで感動したい、ボランティアをする、もありますね。
あとは事業としてやりたいこともあるでしょ?次の「メンターの授業」も作っていって、もっと伝承したい、渡せるものをやりたい。仕事やプライベートや家族や、そういうのもいっぱいあるわけですよね。
これを見ている人にお子さんがいるとしたら、お子さんとのイベントを大切にしたいと思ったら運動会とか学芸会とか、年齢によっては卒業式とか入学式とかもあるよね。
ところで、旦那さんとの記念日とか大切にしたい人?そうでもない人?
── 大切にしたいです。でも子どもの方が優先になっちゃってます(笑)
谷口:記念日ってあるでしょ?特にこれを見ている男性陣に言いたいんだけれど、パートナーとの記念日を大切にしてあげるとパートナーが喜ぶみたいだよ!男性はそうでもないんだけどね(笑)
一年にはこんなふうに記念日もあるんです。そういったものを年始で来年の手帳に全部入れちゃう。
僕は「目標の達人」でデザインをしたり目標や夢を考えて叶えたらいいですよって、出雲大社の神様たちがそうやっているんだから、っていう話をしている。
それをいよいよ年始には、僕は10月くらいからやっちゃうんですけれど、年始にはゆっくり家で、今年の手帳は絶対手元にあるはずだから、そこへ全部埋めちゃうんです。
決まってることありますでしょ?子どもの何とかってありますよね。そこは大体この辺だろうなぁって思ったら、その月のその日に、たとえば「子供の運動会」って入れちゃうんです。
次に、例えば結婚記念日があるとするでしょ?そしたら、ここ結婚記念日で旦那さんとデート、とか入れるわけですね。そういうイベントもある。
行きたいところもあるって言ったよね?それを何月のこの日に休みを取って行くってもう入れちゃうんです。そうすると年始にいっぱい今年の施工図ができるんです。
── できてきますね!
谷口:勤めている人だと、このイベント事ってけっこう人が決めるんですよ。特に会社が。
例えば、ここ夏期休暇、ここは何々休暇、ここは何々って決めるんだけど、これからすごく自由になってくるでしょ?フレックスだったり働き方改革だったりで。なので自分で決めるっていう習慣を持つといいと思う。人にゆだねるんじゃなくて。
だから年始は一年間の施工図を作る。
よくあるのがライフイベント、家族のイベント、自分の趣味。僕はゴルフ大好きなんで原則金曜日はゴルフに行きたいなと思うわけですよ。
で、何をするかっていうと、今から1月の金曜日に、ゴルフ・ゴルフ・ゴルフ、2月の金曜日にゴルフ・ゴルフ・ゴルフ、って全部書いちゃうんです。
で、自分がセミナーやりたいとか、あとはオリンピックっていったら7月8月にここはオリンピックの開会式って書いちゃう。
子どものイベントもあるでしょ?例えば毎年だいたい10月の第何曜日に運動会があるとかだったら、その週末は「子どもの運動会」って書いちゃうんです。
イメージは年始に12月までの自分の夢やイベントが全部手帳に書かれている状態。
これは予定だから、決まったら変えればいいわけです。それをみんな全部白紙のまんま手帳をスタートする。そうすると白紙だから人に埋められちゃうんです、仕事とかで。
── 本当だ!空いてると人の予定が・・・
谷口:空いてると入ってきちゃうから、それをおすすめするかな~!
因果を検証して、望ましい結果が出た要因は繰り返す、思わしくないのは取り除くか変える。次に年間イメージ、年度のイメージやテーマを決めておく。
こんな一年で行こうと。次に、来年がワクワク楽しくなるために行きたいところ、やりたいこと、大切にしたいこと、挑戦したいこと、いっぱいありますよね。それを手帳に、1月の三が日のうちに書く。その空いているところに仕事を入れる。これをやったらいいんじゃないかな!
── 埋めていくんですね。
谷口:クライアントさんにこれを勧めています。年始のコーチングでは手帳を開いて下さいって言って。今年叶えたいこと、やりたいこと、見たいこと、試したいこと、大切にしたいこと、をバーっとしゃべってもらって、今書いて下さいって年始のコーチングの時に手帳にその場で書いてもらう。おすすめです!
── 手帳が白紙だから仕事が入ってくるっていうのが非常に衝撃的でした!その通りでした。これからは先に書き込んでしまいます!
みなさんこういうことって、たぶん知ってはいたけれどまだやってなかったっていう方、多いんじゃないかと思うんですね。
実際にこれをやるっていう時に、すごくワクワクしますよね!書き込んで先にもう入れちゃえ~みたいな感じで、楽しいことを入れていくと。一年の始まりに、この一年良くなるぞっていうワクワク感がもらえる時間になるなと思いました。ありがとうございます。とても貴重なお話をお聞きできました。
谷口:よかったです。来年も良い年になりますね!オリンピックがあったり、なんかすごく、良い予感がする!
── 本当にいろいろな感動が待ち構えているワクワクする2020年になると思います。