コーチングスキルを活かすビジネスアイデア #86
―― 今日のテーマは「コーチングスキルを活かすビジネスアイデア」についてです。
世の中のビジネスの多くが、ゼロから生み出されたものではなく、真似したものや、既存のものの組み合わせから生まれたものがほとんどだと思います。
マスターコーチとして、コーチングと日々向かい合っている谷口コーチから見て、コーチングと既存の職業を組み合わせたら、面白いと思うアイデアがあれば、是非、教えてください。
谷口:いっぱいあるんだけどなぁ。すでにやっている人もいっぱいいますが、少しご紹介していきますね。
コーチを僕はするんですが、じゃあ何に?とか誰に?と言ったら、人に対してですね。何か望んでる人に対して。それは、夢を叶えたいとか目標を達成したい、なんですね。
似たような、人に自分のサービスやコンテンツを提供している人にはことごとく有効です。
例えば、既にやっているもので言ったら、学習塾なんかで先生がコーチングを導入しているケースはすごくあります。
学習塾だったら、クライアントは子どもでしょ?生徒さんですね。
望んでいる状態は、もっと勉強がよくできるようになるとか、良い点数取るとか、そういうのを望んでるわけですね。そこには『ギャップ』がある。
今はあまりできない。でも学習塾に行って、もっとできるようになる。こういうようにギャップがあるわけです。
面白いのが、今までは先生が教えてたでしょ?今ありますよ、教えない学習塾って。
教えない学習塾でコーチングを導入すると?
谷口:教えないけどコーチはするわけです。自ら学び、自ら発見し、自ら学習をしていく方に導くコーチ。
たぶん、教わって勉強ができるより、自ら勉強ができる習慣っていったらいいのかな。そういう能力を身に付けた方がよくない?
―― いいですね。
谷口:ね?だからこういうの、すごく上手くいってると思います。教えない学習塾ね。
でも、ビフォーアフターはすごくできるっていうことです。わからないからわかる、できないからできる。
スポーツもそうなんです。教えないスポーツクラブってあります。
ほとんどのスポーツクラブは教えるんです。でも、生徒さんや通ってる人が、すっごく楽しくてすごく上手くなったらよくないですか?これもビフォーアフター。
このように、相手が人で、ビフォーアフターがはっきりしてて、それにすごく価値を感じて対価を払うっていうのはいいですね。
ちょっと前だとお医者さん。病気がち、具合が悪い、治る。治るだけじゃなくて、治って旅行に行きたい、治ってこんなこともしたい。
なんかね、コーチングを導入すると、例えば早く治るとか、すごく高い確率で良くなるみたいなケースは、結構エビデンスであるらしいですよ。だからお医者さんとか。
ビフォーアフターを作り出せるものと組み合わせる
谷口:人でビフォーアフターやってるもの、結構ありますよね。カイロプラクティックみたいな。どこかが痛い、それが治って楽しい、みたいな。
そういうのもいいし、相手が人だったら、妊活とかいいんじゃないかなぁ。
子どもが欲しいっていう夫婦。今(子どもが)できないけれど、できたらうれしいじゃないですか。妊活って結構お金かかるんでしょ?
―― かかるみたいですね。
谷口:それを、妊活のアドバイスをしている人が、僕は治療法とかわからないんだけど、そうじゃなくて、その夫婦のセルフイメージが変わると、子供を授かる確率が高くなるんじゃないかなと思って。
実際ね、エビデンスはないんですよ。根拠はないんですけど、妊活をサポートして、すごく子どもを授かったっていうケースをいくつか持っているコーチ、知ってますもん僕。
これ、ビフォーアフターですね。
あとは、婚活なんか面白いんじゃないかなと思うんですけど。
何年も彼氏いない、彼女いない、が、素敵なパートナーと出会って、素敵な結婚をスタートする。婚活をサポートする結婚コンサルタントとかいいんじゃないかなぁ。
コンサルタントで組織開発なんかもいいと思いますよ。コンサルティングにコーチングを掛け合わせる。
あと、僕がやってたものでは、研修講師×コーチング。僕は「研修コーチ」って言ってるんですけど。
―― 研修コーチ
谷口:「教えない研修」みたいな感じ。
でも、参加者が目の色が変わって、意識が変わって行動が変わったら、会社良くないですか?
―― いいですね。それを一番求めていると思います。
谷口:でしょ?教えるから変わんないんだよね、って僕はいつも思ってるんだけど、研修講師が「こうすべき」って言えば言うほど、相手は頑なに変わらないようになりますよ。
だから、僕がやっている「研修+コーチング」いいと思うなぁ。コンサルティングもいいし、スポーツもいいし、塾もいいし、教育もいいし。治療院なんかもいいんじゃないかなぁ。あと、僕はやらないけど、妊活、婚活なんかも面白いと思います。
相手が人で、ビフォーアフターを作りだせて、それにすごく高い対価を払う人。
あとは「成績が変わる」で言うと、販売員さんなんかは変わります。
デパートやショップの店員さんがコーチング学ぶと成績変わるし、セールスマンがコーチング学ぶと、セールス×コーチングで成績全然変わるんですね。そんなところでは使えると思うし。
オンラインコンテンツにコーチングを掛け合わせる
谷口:あとは、今オンラインコンテンツとかオンラインで講座をやる人とか、コンテンツあるじゃないですか。
―― いっぱい増えてますね。
谷口:eラーニングみたいなもの。
ずーっと先生の話聞いてるってつまんなくないですか?
―― そうですね。つまんないですね。会社などでも、あまりeラーニングっていうのにいいイメージを持ってない人、多いんじゃないかなと思うんですけど。
谷口:そのコンテンツにコーチングを掛け合わせると、すごくいいコンテンツになる。
僕もそういうの持ってるんだけどさ。
例えば「虎プロ」とかでは、教えてるんだけどコーチングしてるんですよね。
虎プロのテキストすごいもんね。質問しか書いてない!みたいなね。
だから、テキストもコーチングになってるし、僕のオンライン講座も結局視聴者をコーチしてる状態になってるので、非常に気づきや発見や行動が変わるんですね。
だからオンラインで講座を作る人なんかもいいんじゃないですか?
いろんなところで、相手が人で、ビフォーアフターが価値を生む人を対象に、何かビジネスをやってる人には、全部僕は有効だと思う。
―― 確かにおっしゃる通りですね。ありがとうございます。