年収3倍を実現するプロコーチの仕事の手順 #100

最終更新日:2023年1月10日

―― 今日は「年収3倍を実現するプロコーチの仕事の手順」というテーマで、谷口コーチにお話を伺っていきたいと思います。

谷口コーチと一緒にお仕事をさせていただいていて、色々な面で本当に勉強になることばかりなのですが、その中の一つとして、谷口コーチの仕事の手順があると思っています。

谷口コーチの仕事の手順を真似することは、成功の近道と言いますか、例えば、プロコーチとして、年間1000万円を稼ぎたいと思ったら、谷口コーチの仕事の手順を真似れば、1年以内に達成できるのではないかと思うぐらい、この手順というのはすごい重要なことだと感じているんですね。

例えば、「全く新しい企画のセミナーをやろう!」ということが決まった時、谷口コーチは多くの方と、仕事の順番が違うというか、逆ですよね?

どんな順番で仕事をされていているかっていうのをぜひ伺いたいなと思います。

谷口:僕はコーチで、クライアントのコーチングもしていますし、いろんな成功の本も読みましたし、成功の哲学とか、ビジネス書も読んで、目標についての本も読んだんですけど、それで僕は本を出したんですけどね。

目標を活用する、ゴールを活用するっていう感覚は、僕は理解もしてるし実践もしてるし、その効果はすごく感じてるんです。

それが前提なんですが、じゃあ何が違うかっていうところをお話ししようと思います。

会社を辞めて独立した人とか、独立しようと思ってる人が、こんなセミナーやりたいなって思ったら、どういうセミナーにしようかって、すごくコーチと話すんですね。

まず、内容を考えるじゃないですか。それからテキストとか資料を作りますよね。

そしていよいよ準備が整ったら募集の準備をして、募集の案内ができるようになって、いよいよ会場を押さえて日にちを決めて、となると思うんですね。

それが一般的な感覚するじゃないですか。これはステップバイステップといって、積み上げていく方式なんです。

でも、僕のはバックキャスティングってやつ。

バックキャスティングでの仕事の進め方とは?

谷口:バック=後ろに、キャスト=投げる、ということなんですけど、手順が。例えば「あ、こんなセミナーやりたいなぁ」ってふと思いつくじゃないですか。

そうすると、「おおよそ、こんな内容でこれぐらいで、2日ぐらいで3日ぐらいでこれだったらできそう。でも、これ講座にした方がおもしろいので、半年にしようかなぁ」とか考えますよね。

そしたら僕は、自分のプロジェクトノートみたいなのに書き出します。

そしたら「まぁ6回ぐらいかな?」って思うとしますよね。Vol.1とかStep1とかDay1とかDay2とかDay3って。

まず、そこまで考えたら次に何をするかというと、その初日の日にちを決めるんですね。手帳を見るんです。いつぐらいからやろうかなぁとか。

「この半年間は今流れてるプロジェクトがあるから、それの終わりと同時に次の事が始まるぐらいが良いかなぁ」とか、「このタイミングが良いかなぁ」とか。手帳を見ると、「ここは遊んで、ここは旅行で、ゴルフで、あっここは空いてるな。」と思うわけです。

そしたら、手帳の中に「○○講座」ってどんどん書いておく。プロジェクトノートに「Day1」何月何日、「Day2」何月何日、「Day3」何月何日って、手帳にまず書いちゃうんです。

次に、何をするかというと、検索していつも使っているセミナー会場が開いてないかなって見ます。

「あ、空いてる!」となったら、自分の手帳、プロジェクトに書いてある、「Day1」~「Day3」の会場予約から入っちゃう

もう予約しちゃう。大体9時~6時で予約しておけば大丈夫だなぁとか、予約するんです。

次、自分が手帳に書いた日にちが、もう会場が埋まっていて空いてない時がある。

すると、「じゃあどこ空いてるかな?」と調べると、翌週の土曜日が空いてる、とかあるじゃないですか。そしたらそこを予約しちゃうんです。

そして、今度は自分の手帳を翌週の土曜日に修正液で消して書いてっちゃうんですね。そうすると日程が全部決まって会場が決まります。

それから、まずこれを作るためにはどれぐらい何を考えればいいかなと考えるんですね。これとこれは編集すればできるな、となったら時間あんまりいらないですよね。ゼロからツールからテキストから考えないといけないとなると、結構時間がかかるでしょ?

すると、今度はまた手帳の中に、「講座・企画」っていうのの時間をバンバンバンバンって取っていくんですよ。「講座を企画」っていうのを取っていく。

取っていってから、案内をし出すんです。「今度こんな講座をやろうと思うので、日程だけ決まりましたから興味ある人は抑えておいてね!」みたいに。

それから内容を考えます。大筋を考えて、段々段々時間をかけて準備をしていって、いよいよ今月の月末に1日目があるなと、参加者も集まったなって思うと、尻に火が付くので、すごい集中力でガーっと内容を考えて、ツールもバーッと作る。

例えば、セミナーとか講座の初日の、本当に最後に出来上がるのは、僕は会場に結構早くいくんですが、行ってからみんなが来るまでの1時間ぐらいで最後仕上げる。

なぜかというと、人間の集中力っておもしろいんですね。尻に火が付いて、いよいよっていう時に、いろいろ思い出したり、アイデアが出たりするんです。それまで考えてたストーリーがザーって当日完成されていくんです。こういうパターンなんですね。

でも、みんな逆なんですよ。いろいろ考えて悩んで悩んで、それからああしよう、こうしようっていうから、延々と進まないんです。

ゴールを活用することで得られる効果とは?

谷口:僕のやり方だと、常に終わりがあるじゃない。ゴールを活用するんです。

どんどん考えて、どんどん実行して、完了していくサイクルが短いんですね。

年周で言ったら、1年365日一緒じゃないですか。12か月も一緒ですよね。4週も一緒だし、1日の24時間も一緒っていうことは、この時間の中で、どれぐらい考えて実行して、完成させる。ビジネスでいうとPDCAをどれだけ早く多く回せるかだけなんです。

僕のやり方だとそれが早いんです。決めてからバックキャスティングだから。ステップバイステップって、決めてないので、極端に言ったら延々と考えてる。

同じ1年間でも、1個しかプロジェクトが終わんないか、もっといったら1年でも終わんないんです。

僕は、1年間のうちに企画・セミナーを2つ今年はやろうと思ったら、日にちは全部入っちゃうから、もう本当にずーっと。時々夢に出てきちゃうです。

あーっと思って、バーッて起きて、もう忘れないうちにプロジェクトノートにアイデア書いていく。まさに締め切り効果でゴール達成をするんですね。

これが特徴だと思うんですけど、会社勤めの人は経験してるはずですよ。だって納期が決まっていたら頑張るじゃないですか。この日に絶対仕上げて先方に納めなきゃいけないんだったら。

例えば、企業に提案する提案書がプロジェクトってあるでしょ?提案書ができてから日程決めてます?

―― 決めてないですね。

谷口:いつプレゼンするって決まるから、夜なべしてやるんじゃないですか。

受験だってそうじゃん。受験だって試験日が決まってるから勉強するんでしょ?勉強ができた人から随時試験を受けていいですよって言ったら、誰も受験まで辿り着かないじゃないですか。

締め切り効果っていうものをみんな経験しているはずなのに、なのに独立するとできないんですよ。

なぜか。会社にいる時は、会社や上司や取引先が、否応なく締め切りを決めてたんです。独立すると誰も決めないんです。決めるのは自分で決めないとダメなんです。だから。

このように、独立した時に必要な能力っていっぱいあるんです。それを鍛える練習をした方が良いかなぁ。

独立した時に必要な能力とは?

谷口:例えば、企画力って言いますよね。こういう講座やる、こういうセミナーやろう、こういうイベントやろう、企画力。

計画力や設計力っていりますよね。スケジュールを考えなきゃいけない。

次に決断力、いりますよね。この日にやるって決めるとかは決断力でしょ。

見積力っているんですよ。僕は多分うまいと思います。ここのゴールに行くためにはどれぐらいの時間予算が必要だろうっていうの、時間のそろばんはじく感じ。この見積力あるでしょ。

次には、遂行力。必ずやり遂げるっていうのと、決めたことは今日はやるっていう実行力。これぐらいないとね。

独立する人はそれを全部備えて欲しいんです。

備えてる人、それを備えようと努力している人ほど、短い期間で、最短で、バンっと収入とか売上とか上げてるかなぁ。

なので、僕もセミナーや講座やクライアントのコーチングをやる時には、「じゃあ日付決めましょう」「えー!?」って言ったら、「いえいえ、後で変えればいいから。」と言って、「わかりました」となったら、「じゃあ目の前に手帳持ってきてください」って言います。

「いつにしますか?」って言ったら、「年内中」とか言うんですね。「いえそれ日付じゃないから。何日ですか?」という風に聞いたら、

「じゃあ12月25日」「クリスマスなんですね。じゃあその手帳のそこに、何とか、Day1とかセミナーとかイベントって入れてください」と言ったら、もう恐れながら、震えながら入れるわけですよ。入れても何にも起きないのにね。

次に「どこでやりますか?」と聞く。「じゃあ東京で」とか「神奈川で」って言ったら、「そうですか。じゃあその会場を予約しましょう。」「え!?」って言うから、「予約しましょうよ!じゃあいつ?」「わかりました」って言ったら、

「検索して予約して申し込みをするのに何分ぐらいかかりそうですか?」って聞くんです。

すると、「いやー、30分、1時間」「1時間あれば遂行するんですね。じゃあその1時間どこで取れますか?」って聞く。

「じゃあ、今日このコーチングが終わった後」「あ、取れるんですね。手帳開いてください。今日のコーチングの後に、『予約』って1時間ブロック入れてもらえますか?では来月また聞きますね。」って言ってコーチングする。もう逃げ場がない(笑)

前提は、「変えてもいい」です。

そんなのキャンセルしたっていいじゃないですか。決まんなかったらって。

それをコーチがやってあげれば、必ず自分でやるよりか早くいくんですよ。

でも、多くのコーチは、それはクライアントが決めるとか思っちゃうんです。でも、クライアント決められないんですよ。

だから、決断できることを助けるんです。だから、僕のクライアントは早いですよ。

だって僕、手帳出せとか言うし、今そこブロックしろ、予約する日を押さえろとか、っていうのをやってるから早くなるのかなぁ。

この前も講座で、「いつリリースしますか?」と聞いて「いつ頃」と言ったら、「日付入れろ」って言いましたよね僕。リリース日、みたいに。

ファーストキャッシュが入る日も決めてもらいました。そしたらたぶん早くなるでしょうね。

これを決めないと、多分延々と考えてて、遅くなっちゃうんじゃないかなぁ。っていうふうに僕はやってるんですけど、こんなので回答になりましたか?

セミナーを1年間に100回開催!
そのきっかけとなったエピソードとは?

―― 谷口コーチにもう一つエピソードとして伺いたいなと思ったのが、視聴者の方の中には、今の谷口コーチだからそれができるんじゃないか?って思われてる方が、もしかしたらいるかも知れないって思ったんです。

以前谷口コーチは、起業当初、プロコーチとして独立した当初に、セミナーを1年間で100回するって決めてそれを実行した、とおっしゃってたと思うんですけど、その時から今の考え方を取り入れていらっしゃったんですか?

谷口:僕が開業届けを出したのは、2003年の4月3日なんですよ。今でも鮮明に覚えてるんだけど。

その頃はまだ、コーチングを勉強して半年も経っていないです。(勉強しだしたのは)2002年の10月だか12月だから。ということは勉強中なんですね。

ほぼ同年代というか同期に、ある女性のコーチがいて、この人も独立してるんだけど、しょっちゅうコーチングセミナーとか勉強会みたいなのをやってたんです。

大体、集まっても3人から10人ぐらいで、少ない時は2人、1人。東京の大田区の小さい公民館というか、市や区の施設でやるんですね。今でも覚えてるんだけど、受講料1000円なんですよ。

それに僕行ったんです。

その日は「質問」についてやっていて、2時間でお昼に終わったから、「一緒にご飯食べましょう」となったんですけど、その人は「ちょっと待っててください」と言って、ご飯食べる前にその施設の事務所に行って、

ああいうところって何年も先の予約は取れないんですよ。会場取れるのは大体3か月先ぐらいまでかな。

そしたら何をするかっていうと、彼女はその日のセミナーが終わった後に、3か月先の会場を押さえて来るんですよ。「え!?」と思って。

「抑える」が先なんですよ。内容は決まってないんです。

次やるのも決まってないんですけど、その彼女はもうとにかく何日、何日、何日っていうのをやるのと、その日は会場が全部3か月先まで埋まってるんです。それから考えるっていうんですよ。「あんたすごいね!」って。

終わった後に、次の会場の予約をして帰るっていうのに衝撃を受けたんですよ。「何じゃこりゃ?」と。

でも確かに、そうだからずーっと繰り返すんですよ。そして1000円なんですね。内容も僕たちが習ってることを教えてるみたいな形で。もう「これだ!」と思って。

それからは僕も、その人が1年に100回やるっていうので、僕は闘争心に火が付くタイプだから、「俺もやる!」と言って100回。

そしたら、もう入れるわけです100回。当時は某コーチング機関のクラスコーチ、トレーニングもやってたから、この日、この日、この日はクラス、この日セミナー、セミナー、セミナーって、手帳はスカスカだから、全部入れていく。といってやったら百何十回やったんですよ。

だから僕はやっぱり、先人とか、この人すごいなぁと思ったら、まずはやってる人のことを真似る。それがそのエピソードですよね。

3か月先、もうとにかく終わったら次の予約、終わったら次の予約って。もう単純でしょ?考え方で言ったら。

―― そうですね。単純だけど、なかなか決めるのが怖くてできないっていう方も多いいんじゃないかなと思います。

谷口:うん。そして、いろんなことが完璧主義だとなかなかできないよっていうのが。僕のように70点主義の方が楽だよ、とかいうのもあるし、

僕たちは、達成だけが目的じゃなくて、成長も目的なので、とにかく限られた時間の中で、いっぱい考えて実行して、そこから検証して振り返ってまた考えてっていうのを、どれだけ繰り返せるか。それで速く成長すると思ってるので、成長を目的としたら怖くてもやった方が得じゃない?

あと、僕よく言うのが、こうやって促しても未だかつて、恐れで死んだ人いないしなぁ、とかって。そんなビビんなくっても多分死なないと思うよとかって。恥かいても死なんもんね。というので僕はやってきたから。

これも慣れなんです。

物事ってそうでしょ?最初怖いけど、慣れたら平気になるじゃないですか。

なので、慣れる。慣れます、この仕事のやり方。ただ度が過ぎると体壊すけどね。ほどほどに。頑張れます。答えになったかな?

―― 参考になりました。ありがとうございます。

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