【コーチングの流れを徹底解説】エバリュエーション – 「コーチングの流れ」ステップ4 #73

最終更新日:2022年6月13日

―― 今回は「エバリュエーション」です。

エバリュエーションでは具体的にどんな目的で、どんな内容のセッションを行っているのでしょうか?そして、エバリュエーションのセッションにどれぐらいの時間をかけているのかを教えていただけないでしょうか?

谷口:「エバリュエーション」って、あんまり聞きなれない言葉でしょうね。そのまま日本語に訳すと「評価」とか「査定」という意味になります。査定の方が僕はイメージはいいんですけど、評価するってことなんですけどね。

では、どんなことをいつ評価するかってことだよね。往々にしてやるのが、まず僕たちはクライアントさんと契約をしますね。一定の期間で契約をし、そのあと継続、更新をするのか、そこで終了するのかが決まってくるんですが、では半年にしましょうか。

半年間の契約でゴールに向けてコーチングをスタートし、半年経ちましたという時。一応契約期間が満了する日ですね。その時にまずやります。

エバリュエーションの目的とは?

谷口:何についてやるかというと、ちょうど今、エバリュエーションのシートというのが手元にあるので紹介しようと思うんですが、3つでいきましょうか。

まず、僕、コーチ自身について査定をしないといけない。私のコーチングだったり私自身。

もう一つがクライアントさん自身についてなんです。

で、次に成果について。これらについてお互いに査定をしあうんですが、どんなことが書いてあるかというと、そのまま読んだ方がわかりやすいな。

「これまでのコーチングを振り返り、あなた自身の勇気ある行動や、枠を超えた思考の変化、手にした具体的な成果を評価するとともに、査定するとともに、それを今後のあなたの成功につなげる。」

つまりエバリュエーションの目的は、よく僕たちは「振り返り」というんですけど、それをいろいろ明確にして、それを今後の成功につなげていきたいと、役立てたい、というのが目的です。

そして、コーチ自身やコーチングの成果、あなたが感じたことはコーチにぜひフィードバックして教えてください、それが私の成長にもつながります、というのが目的ですね。

どのような内容についてエバリュエーションするのか?

谷口:では、コーチについてこんなことを教えて欲しいっていうことで、評価して欲しい項目です。

  • コーチの態度、姿勢、言葉遣いは適切だったか。
  • コーチは信頼に値したか。
  • コーチはあなたを信頼していたか。
  • コーチはあなたの成功を常に信じていたか。
  • コーチのコーチングスキルは十分に機能していたか。
  • コーチは自分の持っている資源、情報を提供してくれたか。
  • コーチはセッション以外にもサポートしてくれたか。
  • コーチは私のモデルとなっただろうか。
  • コーチの態度はプロフェッショナルだっただろうか。

ということを査定するんです。次に、クライアントさんについてです。

  • 自分でやると決めたことは期日までに行動に移しただろうか。
  • コーチを信頼し、何でも話し、チャレンジしただろうか。
  • コーチングそのものの時間を十分に活用し楽しんだだろうか。
  • 自分の責任は果たしただろうか。

みたいなことを査定してもらうわけです。次に成果についてです。

  • まずあなた自身の具体的な手にした成果は何だったんだろうか。ゴールは手にできたんだろうか。
  • このコーチングを受けて、あなた自身の考え方や生活習慣や、その他スキルや知識に、どのような変化があったか。

このようなことを振り返ろうとやるのがエバリュエーションですね。

エバリュエーションがもたらす効果とは?

谷口:エバリュエーションの目的は、今後のクライアントさんの成功に活かしたいっていうことなんだけど、これをやるのとやらないのとで、クライアントさんの満足度は一緒だと思う?

―― 違うと思います。

谷口:どっちの方がどうなりそうな気がする?

―― きっちりエバリュエーションをしていただいた方が自分でも改めて認識できるんじゃないかと思います。

谷口:そうなんですよ。満足度が上がりそうな気がしません?

―― 上がります。

谷口:なんですね。なので僕たちはこういうことを、振り返りというのをやるんです。これをお互いに査定したり、お互いに勇気をもって、評価のフィードバックをするわけですね。

これをした方がすごく正直レベルの会話をしてそうですよね。親身に真実を伝えあうわけなので。これでまず満足度が変わるんです。

なぜかというと、人って自分の成長や成果を過小評価しがちなんです。「いやー、全然ダメだった」とか、「上手くいかなかった」とかってよく言うんですね。

でも傍から見ると「いや、結構頑張ったじゃん!」とか、「3か月前に比べると随分成長してるよ!」とかっていう経験ってないですか?

このように人は往々にして自己評価は過小評価するんです。でも客観的に他者から見ると、結構成長してたりするんですよね。

なので、エバリュエーションすると過小評価じゃなくて正当評価になってくるんです。

「そう思えば自分頑張ったなぁ」とか、「ゴールはまだ未達だったけど、成長という成果は十分手に入ったなぁ」とか、「自分、こんなに変われたんだなぁ」とかっていうのを認識するわけですね。それで満足度が高くなるんです。

では契約は6か月で満了しました。この後をアフターセールスって言うんですけど、更新・継続が終了かどちらかですよね。

エバリュエーションをやった時とやらない時で。契約の更新率って変わりそうな気がしません?

―― 変わりそうな気がします。

谷口:やった方が高まるか、やらない方が高まるか、どっちの感じがする?

―― やった方が、なぁなぁで更新じゃなく、きちっと評価してという方が高まりそうです。

谷口:高まるんですよ。経験上でいうと、エバリュエーションをちゃんとした方が、契約更新率が上がるんです。

僕はよく、事業の成功率っていうのはリピートと紹介、と言ってます。まずこれでリピート率が上がりますね。エバリュエーションをちゃんとした方がお互いに対する信頼感が増すんですね。

そして、自己成長実感が感じられるので、紹介発生件数が増えるんですよ。

なので、王道の「リピートと紹介」という事業のサイクルが回っていく確率が高くなるんですね。なのでエバリュエーションを勧めているんです。

でも案外これをやらないんですね。

―― 自分を評価しなければいけないことを怖いと感じるコーチの方がいらっしゃるんじゃないかなと。

谷口:そうなんですね。僕のところに習いに来てる人にはこうやって説明するので、やった方がいいってわかるじゃないですか。

じゃあどのようにやればいいかっていうのがわからないわけですね。

今みたいにツールがあれば、聞くのは大変かもしれないけれど、書いてもらうのはいいかもしれないですね。あと、僕はできればこの項目について、お互い面と向かって話した方が有効なんです。そういうやり方も練習した方がいいし、面白いもんで、何回かやると慣れるし、怖さも半減しますよ。

―― 話を伺っていると、このエバリュエーションの積み重ねがコーチのプレゼンスを高めていくところにもすごく貢献するように感じました。

谷口:おっしゃる通りですね。

いつエバリュエーションを行えばいいのか?

谷口:今みたいに契約が満了する直前にもやるんですが、途中途中でもやります。別の動画でフォローコーチングの話をしていると思うんですが、そこでもあれ?と思ったらこのエバリュエーションやってます。

それを別の言い方でメタコミュニケーションという言い方もするんだけど、

例えば僕のコーチングで、僕はあなたに有益な情報や提案をちゃんとしてる?とか、あなたはちゃんとチャレンジしてる?とか、自分で正直に、思ったままをコーチに話し、それを行動に移してますか?みたいなのを途中でいれてもいいよね?

そうするとフォローがさらに加速していく。行動が加速していくので、往々にしてやるのは契約が満了するときですけれど、途中途中でフォローしていく時にも、お互いに「あれ?なんか思ったよりも進んでないな。」といった時には、途中でエバリュエーションを入れていくこともお勧めします。

答えになったかな?

―― ありがとうございます。

谷口コーチからあなたへの質問

無理だと思っていたけれど やってみたら達成できて すごく自己効力感が上がったというエピソードを教えてください

谷口:では、視聴者の皆さんにもぜひコメントを書いてもらいたいなぁと思います。さっき人間って過小評価するって言いましたね。でもコーチをつけてみると結構無理だと思ってたことができたっていう可能性があるんですよ。

人間って、未知の世界のゴールっていうのは、まず無理だって思う様になってるんですね。僕の経験でいうと、僕は本を書いてますけど、まだ著者になる前は、「いやー、出版。そりゃ夢だけど、著者、あれは別な世界の人だな。」って思ってたわけです。でも出せちゃったわけですね。そうすると、無理が可能になったんです。

こういう経験を積み上げていくと、自分の自己信頼感とかってどんどん増していくんですね。マラソン走ったことある?

―― マラソンは今のところないです。

谷口:できそうな気がする?

―― できそうな気がしません。

無理だと思う?

―― はい。

谷口:でもね、やっていくと誰でも走れるんですよ。そうやって一度走ると、自己効力感がガンって上がるんです。そして今度はいろんなチャレンジを繰り返していく。

僕の仲間で、マラソンは無理だと思っていた人がいて、「やろうよ!」と言ったら「できた!」となって、トライアスロンやりだしたりしている人がいるんです。なのでぜひぜひ。

コーチングでこのエバリュエーションをして、1年とか半年後に振り返ると、スタートの時に思ってたより、想像以上の成果って結構手に入る時があるんですね。なのでみなさんの、無理だと思ってたけど、やってみたらできて、すごく自己信頼感が上がったっていうエピソードをぜひコメント欄に書いてほしい。

―― 聞いてみたいですね。

聞いてみたいよね?無理だと思ってたら、やってみたらできちゃった、みたいに。それで自分の自己効力感がすごく上がったみたいなエピソードをぜひこのコメント欄に書いてみて欲しいと思います。

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