Zoomセミナー用テクニック -プロコーチの集客とセミナー4 #53
・・・【プロコーチの集客とセミナー3】#52から続きます。・・・
── 今、「オンライン」という言葉が出てきたんですけれど、今教えていただいた関係性の質や自覚を促すというのはZoomセミナーでも取り入れられそうな気もします。谷口さんはリアルのセミナーとZoomでのセミナーの違いはどういったところにあると思われますか?
オンラインセミナーの利点を活かす
谷口:昔と今との違いっていった方がいいかな?僕の時はオンラインがなかった。あったとしたらメルマガ。15年前といったらメルマガブームでしょ?まだYouTubeはないよね?
だいたいメルマガ、ブログというもので関係性を築く。
そこに「今度こんなセミナーをやります!」とか、「こんな勉強会あります。よかったら来てください!」って、その上の見込み客に関係性を上げたい活動を僕もしていました。
ただし、相手の立場からすると、いつもは送られてくる文章だけを読んでいるのが、急に自分も時間を取らなきゃいけない、そこに足を運ばなきゃいけない。
その上、何とか会場の会議室とか、一度も行ったことがないところに行くのって、すごいビビリますよね?
── はい、ビビります。
谷口:その会場に行くだけで。さらに会場に着いて、誰も知っている人がいない部屋に入るってすごく勇気いりません?
ということは、実はセミナーに来てもらうっていうのは、相手の立場で考えるとすごくハードルが高いんです。
やる方は簡単なんです。いつも行ってる会場で慣れているから。
だから、精神状態がまったく違うんですよね。
メルマガとかブログからセミナーに来てもらうって、ここにすごいハードルがあるんです。
だから、これはいろいろ工夫しました。文章だったり、昔で言うと僕は好きじゃないんだけど、脅したりすかしたりあおったりっていう戦略もあったんです。このようにみんな考えたわけです。
でも、今のオンラインって便利だよね。このハードル一気に下がりましたもんね。
自由な時間に見れて、着替えなくていいし、足運ばなくていいし、それに自分のhomeでしょ?リビングで見れるっていうことは恐怖感もないじゃないですか?といったら今の人は楽だと思うよね。
ただし、やる方は楽になったし、受ける方もハードルは下がったんだけど、関係性を築くっていう目的にすると、Zoomで初めての人と関係性を築くのは、リアルで築くより大変。
── 先ほどおっしゃっていた、始まる前とか、休憩の場とかはないですよね。
谷口:こういう経験ないかな?
ある興味があって、ある講座に何か月間か通いました。内容もすごく有益だったし、その場にいるといつも楽しかったし、仲間もできた。講師ともある程度つながりもできた。
というと、コミュニティ感みたいなの、ないですか?
これをZoomで作るの大変ですよ。一参加者だけど、終わってから、「第何期だよね!」みたいなものって、なんかあまりないかも知れないですよね。
── そうですね。
谷口:そうそう。だからすごく大変。ただし、さっき言った、見込み客から上の顧客にステージを上げるハードルは下がるので、間に入る、というのですごく有効だと思うんです。
「あぁ、こういうしゃべり方する人なんだ。」とか、「あぁ、確かにこれ聞いていても楽しいな、面白いな。」とか思うと、
じゃあ、アフターコロナになって、オンラインから、「リアルもあるんだ!」となったら、「ぜひ行ってみたい!」となる。
するとさっき言った、ハードルがすごく下がる。
なので、Zoomとかオンラインで一気に関係性ではないけれど、このすごく隔たりのある間を埋めるのにはすごく有効な気はしますね。ワンクッションあるみたいな感じかな?
でも、せっかくオンラインとかZoomでやるんだったら、僕みたいにしゃべる側の人はオンライン用のテクニックがあるんです。
オンライン用のテクニックとは?
谷口:アイコンタクトはできないし、休憩時間に話しかけられたりはしないけど、例えば、名前を呼ぶことはすごくできるんです。とにかく名前を連呼する。
オンラインって便利だよね?僕でもリアルの時は、名簿をもらって3時間で30人覚えるっていうのが自分に課すノルマだったんですけど、でもZoomでは下に「〇〇さん」って名前が出ますもんね。
せっかくそんなのがあるんだったらやりやすいから、「〇〇さんどう?」「〇〇さんどう?」って、この中でも1対1でしゃべるように話しかけます。みなさんっていう言葉を使わない方がいいですね。「〇〇さんはどう?」「〇〇さんはどう思う?」とか。
あと、関係性を築くために、僕はよくリレーコーチングみたいなのをやるんです。参加者同士で他の人に「質問してごらん?」とか「話しかけてごらん?」とか「話しかけられた人は次ね」と言って、Zoomの画面に何人も映っている中でも関係性を築けたり。とにかく参加できるようにしたりする。
そんなところを工夫したりするのと、あと例えば、10時からスタートするとします。そしたら講師が10時ピッタリに入るよりも、10分前ぐらいにZoomに入るとか。けっこう早く来る人いない?
あれすっごいチャンスですよ。始まるまでに関係性を作るんですよ。
「〇〇さん、早いですね。いつもこんな時間に入るの?」とか話しかけると、「いや~、Zoomが上手くできなくて。。。」「僕の年になるとそうだよね」というふうに、始まるまでおしゃべりすればいいじゃない。
── 一気に距離が縮まりますね。
谷口:縮まりますよね。休憩も10分取ったら講師は早めに戻ってくる。入っていると、早めに休憩から戻ってくる人がいると、1分2分がチャンス。話しかけて「早いね~。」とか声が掛けられるじゃないですか。
関係性のステージを上げる時には、この見込み客から顧客に一気に上がるには、すごくここのハードルが高いんですね。
だから、昔はすごく苦労したんですけど、今はここにZoomセミナーとかのオンラインを入れるとワンクッション入るので、関係性を上げていくのにはすごく有効。
ただ、Zoomとかはそれなりのテクニックが必要だと思う。だからメリットもデメリットもあるってことかな。
「谷口流セミナー」への第一歩として 初めに取りかかることとは?
── 最後の質問なんですけど、今日の話をうかがって、谷口流のセミナーをこれから始めてみたいなと思った方が、初めの第一歩として何から取りかかることを谷口さんはおすすめされますか?
谷口:始めの第一歩かぁ。何かいっぱい思いついちゃったな。
── ではいくつかこういうことをやったらいいよっていうものを教えてください。
谷口:いくつかね。まず、コーチングは勉強した方がいい。
なぜかというと、「プレゼンス」「関係性を共に築く」「効果的なコミュニケ―ション」「行動を促進する」、というもののスキルや知識やツールを持てるから。
1対1でコーチングカンバセーションができるようになってくれば、1対他でも、それはできるようになります。
だから、コーチングができて、それを活用した研修やセミナーができるというのがすごく僕は有効だと思うので、前提はコーチングができる。
その勉強をする、その実践を積む、が大前提であるとしたら、あとは反面教師っていうのを僕は見つけました。
── 反面教師ですか?
谷口:自分が受講生でセミナーなどに出ると、わかることがある。
「なんかこいつ上から目線で嫌だな」とか、「なんでだろう?」とかいうふうに、逆を知るとすごくわかりやすいんです。
ランチの時の店員との関わり方とかは、そういう人が実際にいたということです。嫌な思いをしたってことですね。
さっき言った、僕がまったくアウェイで行った時のセミナー会場で、仲のいいスタッフとか、もう何回もこの先生のところで学んでいる人たちがおしゃべりをしていると、すごくアウェイ感があって嫌だったとか。
それがすごくわかりますよね。その反面教師とか、そこから学ぶというのが一つかな。
あとは、普段から自分のプレゼンスを高めるっていうのはおすすめしたいと思います。
日常の振る舞いや態度ですね。さっき言った、奢らず、飾らずとか偽らず、隠さず、みたいなものは、僕は普段から常にそういう振る舞いや態度でいようとか。
あとは、自分がセルフイメージを上げないと、人と関係性を築くってすごくメンタルがタフじゃないとできないから、そういうのを上げ続けようとか。
だから、Facebookとかすごい気を付けますね。
誹謗中傷とか批判とか非難は絶対しないようにするし。ただ、I sayはいいます。僕はこう。
今世の中にあるでしょ?ワクチンの問題だったり、政治の問題だったり、ころんなコメントにコメントが、こう対立しているコメントが行き来してるみたいなの。これ批判だしなぁ、非難だしなぁ、とか。
だからそういうのに気を付けたりするのは、僕はすごく大切だと思う。
これはちょっと関係ないようなんだけど、僕が良かったなと思うのは、映画とか小説にいっぱい触れるっていうのをおすすめしたいですね。
僕も本を書いたんですけど、映画とか小説で、広がるとか、売れるとか、ファンが増えるっていうのには絶対理由があるはずなんです。
僕は、セミナーや研修も、ストーリーのような気がするんです。「そこにストーリがある!」みたいな。
それこそ起承転結なのか、プレゼンスがあって関係性があってなのか、期待があって実感値があるとか、
いろんなストーリーがこの3時間とか1日にあるって思うと、やっぱり僕は、関係性を上げられる人って、ストーリーテラーだったり、物語を参加者と一緒に作れる人なんじゃないかなと思っている。
そのいい材料とすると、小説や映画にいっぱい触れると、感性っていったらいいのか、それは磨かれるような気がする。
僕、小説では直木賞が大好きなんです。それとか本屋大賞が大好きです。
本屋さんが一番売りたい本なんですが、なんでそう思うんだろうな?とか。ということはつまり、本屋さんの店員が作家のファンになっている、ファンやパートナーになっているわけですよね。
最近読んだのが、「52ヘルツのクジラたち」という本で、本屋大賞を取ってるんですけど、、
「何か理由があるはずだ!」、と思って読むと、やっぱり引き込まれたり、「上手いなぁ」と思ったりとか、「この言葉ステキだなぁ」と思ったりとか、それが自分の血肉になるんじゃないかな。
それもおすすめしますね。そんなところかな?
── ありがとうございます。非常に勉強になりました。
谷口:よかった!
── 今日の内容は本当に保存版と言いますか、プロコーチとして活躍されたいと考えている方、もう本当にすべての人にぜひ見ていただきたい内容だなと思いました。今日も素晴らしい内容を本当にありがとうございました。
谷口:聞いてもらうのはうれしいね。自分が思っていることや、考えていることや、やってきたことを、聞かれると言語化できるじゃないですか。
そうすると、僕の中でさらに強化されるというか、定着される感じがして、この時間は僕にとってもすごく有益な時間になっている感じです。
いっぱい聞いてください!