プロコーチの価値を15秒で伝えるには? #87
―― 今日のテーマは「プロコーチの価値を相手に端的に伝える方法」についてです。
「コーチ」というと、一般的には、野球やサッカーのクラブや部活、もしくは、プロ競技の「コーチ」を思い浮かべて、「コーチ」=「技能を教えてくれる人」と思っている方がまだまだ多いのが実情だと思います。
そのような状況下の中で、将来的にクライアントになるかもしれないという人から、あなたはどんな仕事をしているのですか?と質問された時に、プロコーチの価値を、例えば15秒程度で伝えるとすると、谷口コーチなら、どんな言葉で相手に伝えますか?
谷口:またこれもユニークなテーマですね。
セールスの世界ではよく、エレベータートークという言い方をします。エレベーターに乗っている間の雑談で自分をアピールするようなことを言うんですけれど、
大前提は、僕はよく「相手の母国語を使え」と言ってる。
「相手の母国語を使う」とは?
谷口:相手が使う言葉を使うっていうことなんですけれど、例えば、会社の経営者にしてみましょうか。
会社の経営者の方に、「谷口さん、何してるんですか?」って聞かれたら、「もうワクワクでキラキラで、すっごく良い人生を作るのを手伝ってます!」って言っても、「あ、そうなんですね。」で終わっちゃうじゃないですか。
でも、その経営者の方に、「谷口さん何やってるんですか?」と聞かれて、「ビジネスのコーチをしています。」「え?どういうこと?」って聞かれた時に、
「その組織にまだ埋もれている潜在的な可能性や能力を顕在化させる、いや最大化させる。そして、それによって相乗効果を生み出して、思いがけないような最高の利益や目標達成ができる、そういったことを手伝う専門家なんです。」って答えたら?
―― すごく興味ありますね。
谷口:「キラキラワクワク」よりよっぽどいいですよね。なので、相手の興味、関心事なんですね。
代表的には「コーチングをしてます。」っていう言い方はあまりしないんです。簡単に言うとコーチって目標達成の専門家なんですね。
じゃあ何というか?と言ったら、「その相手に埋もれてる才能や能力や可能性を最大化させて、目標達成を促す。その目標達成を手伝う専門家」
っていう言い方をしたらいいと思います。
前提は、「相手の中の能力や価値や才能を引き出して、それによって望んでる状態がより速く、より確実に手に入ることを手伝う専門家。」という言い方に変えたらいいんじゃないかなと思うので、相手の使う言葉をそのように変えたらいいんですね。
女性だったら、「ワークライフバランスを整えながら、それでいてあなたのありたい姿、あなたの可能性を最大化して、豊かな人生を作ることを手伝っています。」みたいな言い方をしたらいいかもしれないですし、
起業家だったら、「あなたが自分でも気づいてないような、あなたにしかないブランドを明確にして、そして確実にスタートダッシュを成功させて、思いがけないような成果を手にするために、僕はあなたをサポートします。」みたいな言い方に変えた方がいいかもしれないし。
相手に合わせて違うってことですね。
だから、僕もセールスとかマーケティングで言ってるんですけど、「あなたのサービスに価値を感じる対象は誰ですか?」
その「誰」がはっきりしないと、エレベータートークも作れないんですよ。
だから、まず「誰」。
それは、キラキラワクワクが好きな人なのか、利益や目標達成が好きな人なのか、自分のブランディングをしたい人なのか、相手が明確になったらおのずと見えて来るんじゃないでしょうか。