【もしトラ 第5話】クライアントに合わせたコーチング|タイプ別アプローチで成功した秘訣
もし駆け出しの英語コーチが谷口貴彦の「虎プロ」を活用したら
第5話:「同じコーチング」は存在しない
こんにちは。
コーチ・セブンピース事務局の若松です。
前回の第4話では、
・みゆが「未来」を語り始めたこと
・夢やゴールを描くにはエネルギーが必要なこと
・コーチ自身が夢を描いていることの大切さ
についてお話ししました。
今回は、ついに始まったみゆの「クライアントワーク」についてです。
初日のセッションで、みゆは全く異なるタイプの2名のクライアントと向き合いました。
そこで見せた、みゆの対応力に、私は正直、驚きを隠せませんでした。
初セッション、2名のクライアント
みゆのコーチとしての初セッションが始まりました。
初日のクライアントは2名。
1人目は、ヤマダさん(仮名)。
50代の男性で、家族を大切にしている方。
コミュニケーション好きで、話し好きな印象。
さらに、ヤマダさんは家族でセブ島への留学も控えていました。
2人目は、サキさん(仮名)。
バリバリのキャリアウーマン。
理解が早く、自分で何でもやりたいタイプ。
サキさんは、3カ月の期間限定で英語コーチングに入会された方でした。
数日後の夜。私はみゆに聞きました。
私:
「2人とも上手くいっているみたいだね。どうやってセッションを進めているの?」
すると、みゆはこう答えました。
みゆ:
「2人には、全然違うアプローチをしているんだよ」
ヤマダさんには「リード」を
みゆ:
「ヤマダさんは、事前情報で、家族をすごく大事にしてるのがわかったの。
それに、コミュニケーションは好きそうだけど、ちょっと不器用そうな印象もあって。
だから、絶対にリードしてあげた方がいいと思ったの」
私:
「リードって、具体的にはどういうこと?」
みゆ:
「たとえば、最初から『コーチングに何を求めてますか?』みたいな核心をつく質問はしなかったの。
それよりも、『セブ留学、どうして行くことになったんですか?』みたいに、プライベートな話から入っていって。
親近感を持ってもらいやすい関わり方にしたんだ」
みゆ:
「その後も、『大丈夫ですよ、心配しなくて大丈夫です。これをやっていきましょう!』って、しっかり言い切る形で伝えるようにしてた。
そうしたら、心を開いてくれて、『コーチについていこう』って思ってもらえたみたい」
サキさんには「選ばせる」を
みゆ:
「でも、サキさんには真逆のアプローチをしたの」
私:
「真逆?」
みゆ:
「サキさんは、めちゃくちゃ賢い人。理解が早くて、自分で何でもしたいタイプ。
こういう人に私がリードしようとしたら、絶対にうまくいかない。指図されるのが嫌なタイプだから」
みゆ:
「だから、最初に単刀直入に聞いたの。
『サキさんは、この英語コーチングに何を求めてるんですか?どういうゴールを目指してるんですか?』って」
私:
「なるほど。最初から本題に入ったんだね」
みゆ:
「そう。賢い人ほど、大きく俯瞰してから小さいものを見ていくから、まずは全体像を見せるのが大事だと思ったの。
それと、常に選ばせるようにしてた」
「どうしますか?」という問いかけ
私:
「選ばせる?」
みゆ:
「たとえば、年末年始の休暇中の学習についておすすめの動画を提案するとき。
他のクライアントさんには、『おすすめの動画があるので送りますね。ぜひ見てください』って言うんだけど、
サキさんには、こう聞いたの。
『この期間、動画を見てもらおうと思うんですけど、どうします?自分で調べて好きなの見たいですか?それとも、私がご提案した方がいいですか?』って」
私:
「ワンクッション置いたんだね」
みゆ:
「そう。そしたら、『提案してもらった方が嬉しいです』って。
こうやって本人に選んでもらうことで、自分でドライブしてる感覚を持ってもらえるの。
それが、サキさんにとっては一番心地いいんだと思う」
虎プロで学んだ「タイプ別アプローチ」
みゆの話を聞いて、私はすぐに気づきました。
これは、虎プロで谷口コーチが教えている「4つのタイプ別アプローチ」そのものだと。
もちろん、人間は4つに分けられるほど単純ではありません。
でも、対策を打つために”傾向値”として相手のタイプを捉えると、関わり方を調整しやすくなる。
虎プロでは、そんな実務的な考え方を具体的な事例と共に教えてくれています。
例えば――
サキさんのような「直進型」タイプには、
・すぐ本題に入る
・スピード感を持って進める
・自分でドライブさせる(選ばせる)
といった関わり方が効果的。
一方、ヤマダさんのような「促進型」タイプには、
・コミュニケーションを楽しむ
・リードしてあげる
・一緒に進んでいく感覚を大切にする
といった関わり方が響く。
みゆは、この谷口コーチの教えを自分なりに消化して、実践していたのです。
「困ったらクライアントに聞く」という姿勢
もう一つ、みゆが大切にしていたことがあります。
それは、「困ったらクライアントに聞く」という姿勢です。
みゆ:
「私、サキさんに対しては、常に確認を取るようにしてたの。
『こういう学習方法を考えてますが、どうですか?』
『何か気になることがあったら、遠慮なく言ってください。どんどん変えていきますから』って」
私:
「それって、虎プロで言う『メタコミュニケーション』だよね」
みゆ:
「そうそう!谷口さんも言ってたでしょ。
コーチとクライアントのやり取りを、途中途中で確認していくって」
私:
「違和感を感じた時に、2人のコミュニケーションについてコミュニケーションを取るんだよね」
みゆ:
「それをやったら、サキさんはすごく心地よく感じてくれて。
今では、私が何を言ってもすんなり受け入れてくれる状態になったんだ」
「同じコーチング」は存在しない
谷口コーチは、虎プロの中でこう言っています。
「コーチが自分の個性を殺して、相手に合わせることが大事。
言葉の長さを変える。
チャンクを変える。
トーンを変える。
間隔を変える。
そうやって相手に合わせていくと、相手にとっては
『この人はすごく話しやすい』『やりやすい』となる」
みゆは、まさにこれを実践していました。
ヤマダさんには、リードするアプローチを。
サキさんには、選ばせるアプローチを。
「同じコーチング」は存在しないのです。
あなたの工夫を振り返ってみてください
今回のお話で、
「クライアントのタイプに合わせてアプローチを変える」
ということの大切さをお伝えしました。
これは、コーチングだけでなく、日常のコミュニケーションでも同じだと思います。
あなたは、自分とは違うタイプの人とコミュニケーションを取るとき、どんな点に気を配っていますか?
あなたなりの工夫を、ぜひ振り返ってみてください。
次回予告:最初の5分で「コーチの印象が決まる」
みゆの初セッションが成功した理由は、タイプ別のアプローチだけではありませんでした。
実は、もう一つの秘密があったのです。
谷口コーチは、虎プロの中で「オリエンテーション」の重要性を繰り返し伝えています。
そして、最初の印象がその後の関係性を左右すること。
信頼関係(ラポール)を築くことの大切さ。
みゆは、この教えを自分なりに実践していました。
次回の第6話では、虎プロで学んだ「オリエンテーション」の考え方と、みゆがどのように実践したのかをお伝えします。
お楽しみに!










