【もしトラ 第5話】クライアントに合わせたコーチング|タイプ別アプローチで成功した秘訣

最終更新日:2026年1月13日

もし駆け出しの英語コーチが谷口貴彦の「虎プロ」を活用したら

第5話:「同じコーチング」は存在しない

こんにちは。
コーチ・セブンピース事務局の若松です。

前回の第4話では、

・みゆが「未来」を語り始めたこと
・夢やゴールを描くにはエネルギーが必要なこと
・コーチ自身が夢を描いていることの大切さ

についてお話ししました。

今回は、ついに始まったみゆの「クライアントワーク」についてです。

初日のセッションで、みゆは全く異なるタイプの2名のクライアントと向き合いました。

そこで見せた、みゆの対応力に、私は正直、驚きを隠せませんでした。

初セッション、2名のクライアント

みゆのコーチとしての初セッションが始まりました。

初日のクライアントは2名。

1人目は、ヤマダさん(仮名)。
50代の男性で、家族を大切にしている方。
コミュニケーション好きで、話し好きな印象。

さらに、ヤマダさんは家族でセブ島への留学も控えていました。

2人目は、サキさん(仮名)。
バリバリのキャリアウーマン。
理解が早く、自分で何でもやりたいタイプ。

サキさんは、3カ月の期間限定で英語コーチングに入会された方でした。

数日後の夜。私はみゆに聞きました。

私:
「2人とも上手くいっているみたいだね。どうやってセッションを進めているの?」

すると、みゆはこう答えました。

みゆ:
「2人には、全然違うアプローチをしているんだよ」

ヤマダさんには「リード」を

みゆ:
「ヤマダさんは、事前情報で、家族をすごく大事にしてるのがわかったの。

 それに、コミュニケーションは好きそうだけど、ちょっと不器用そうな印象もあって。

 だから、絶対にリードしてあげた方がいいと思ったの」

私:
「リードって、具体的にはどういうこと?」

みゆ:
「たとえば、最初から『コーチングに何を求めてますか?』みたいな核心をつく質問はしなかったの。

 それよりも、『セブ留学、どうして行くことになったんですか?』みたいに、プライベートな話から入っていって。

 親近感を持ってもらいやすい関わり方にしたんだ」

みゆ:
「その後も、『大丈夫ですよ、心配しなくて大丈夫です。これをやっていきましょう!』って、しっかり言い切る形で伝えるようにしてた。

 そうしたら、心を開いてくれて、『コーチについていこう』って思ってもらえたみたい」

サキさんには「選ばせる」を

みゆ:
「でも、サキさんには真逆のアプローチをしたの」

私:
「真逆?」

みゆ:
「サキさんは、めちゃくちゃ賢い人。理解が早くて、自分で何でもしたいタイプ。

 こういう人に私がリードしようとしたら、絶対にうまくいかない。指図されるのが嫌なタイプだから」

みゆ:
「だから、最初に単刀直入に聞いたの。

 『サキさんは、この英語コーチングに何を求めてるんですか?どういうゴールを目指してるんですか?』って」

私:
「なるほど。最初から本題に入ったんだね」

みゆ:
「そう。賢い人ほど、大きく俯瞰してから小さいものを見ていくから、まずは全体像を見せるのが大事だと思ったの。

 それと、常に選ばせるようにしてた」

「どうしますか?」という問いかけ

私:
「選ばせる?」

みゆ:
「たとえば、年末年始の休暇中の学習についておすすめの動画を提案するとき。

 他のクライアントさんには、『おすすめの動画があるので送りますね。ぜひ見てください』って言うんだけど、

 サキさんには、こう聞いたの。

 『この期間、動画を見てもらおうと思うんですけど、どうします?自分で調べて好きなの見たいですか?それとも、私がご提案した方がいいですか?』って」

私:
「ワンクッション置いたんだね」

みゆ:
「そう。そしたら、『提案してもらった方が嬉しいです』って。

 こうやって本人に選んでもらうことで、自分でドライブしてる感覚を持ってもらえるの。

 それが、サキさんにとっては一番心地いいんだと思う」

虎プロで学んだ「タイプ別アプローチ」

みゆの話を聞いて、私はすぐに気づきました。

これは、虎プロで谷口コーチが教えている「4つのタイプ別アプローチ」そのものだと。

もちろん、人間は4つに分けられるほど単純ではありません。

でも、対策を打つために”傾向値”として相手のタイプを捉えると、関わり方を調整しやすくなる。

虎プロでは、そんな実務的な考え方を具体的な事例と共に教えてくれています。

例えば――

サキさんのような「直進型」タイプには、

・すぐ本題に入る
・スピード感を持って進める
・自分でドライブさせる(選ばせる)

といった関わり方が効果的。

一方、ヤマダさんのような「促進型」タイプには、

・コミュニケーションを楽しむ
・リードしてあげる
・一緒に進んでいく感覚を大切にする

といった関わり方が響く。

みゆは、この谷口コーチの教えを自分なりに消化して、実践していたのです。

「困ったらクライアントに聞く」という姿勢

もう一つ、みゆが大切にしていたことがあります。

それは、「困ったらクライアントに聞く」という姿勢です。

みゆ:
「私、サキさんに対しては、常に確認を取るようにしてたの。

 『こういう学習方法を考えてますが、どうですか?』
 『何か気になることがあったら、遠慮なく言ってください。どんどん変えていきますから』って」

私:
「それって、虎プロで言う『メタコミュニケーション』だよね」

みゆ:
「そうそう!谷口さんも言ってたでしょ。

 コーチとクライアントのやり取りを、途中途中で確認していくって」

私:
「違和感を感じた時に、2人のコミュニケーションについてコミュニケーションを取るんだよね」

みゆ:
「それをやったら、サキさんはすごく心地よく感じてくれて。

 今では、私が何を言ってもすんなり受け入れてくれる状態になったんだ」

「同じコーチング」は存在しない

谷口コーチは、虎プロの中でこう言っています。

「コーチが自分の個性を殺して、相手に合わせることが大事。

 言葉の長さを変える。
 チャンクを変える。
 トーンを変える。
 間隔を変える。

 そうやって相手に合わせていくと、相手にとっては
 『この人はすごく話しやすい』『やりやすい』となる」

みゆは、まさにこれを実践していました。

ヤマダさんには、リードするアプローチを。
サキさんには、選ばせるアプローチを。

「同じコーチング」は存在しないのです。

あなたの工夫を振り返ってみてください

今回のお話で、

「クライアントのタイプに合わせてアプローチを変える」

ということの大切さをお伝えしました。

これは、コーチングだけでなく、日常のコミュニケーションでも同じだと思います。

あなたは、自分とは違うタイプの人とコミュニケーションを取るとき、どんな点に気を配っていますか?

あなたなりの工夫を、ぜひ振り返ってみてください。

次回予告:最初の5分で「コーチの印象が決まる」

みゆの初セッションが成功した理由は、タイプ別のアプローチだけではありませんでした。

実は、もう一つの秘密があったのです。

谷口コーチは、虎プロの中で「オリエンテーション」の重要性を繰り返し伝えています。

そして、最初の印象がその後の関係性を左右すること。
信頼関係(ラポール)を築くことの大切さ。

みゆは、この教えを自分なりに実践していました。

次回の第6話では、虎プロで学んだ「オリエンテーション」の考え方と、みゆがどのように実践したのかをお伝えします。

お楽しみに!

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